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『将の器・参謀の器』 [読書日記]

将の器・参謀の器―あなたはどちらの“才覚”を持っているか (青春文庫)

将の器・参謀の器―あなたはどちらの“才覚”を持っているか (青春文庫)

  • 作者: 童門 冬二
  • 出版社/メーカー: 青春出版社
  • 発売日: 2001/10
  • メディア: 文庫
さあ、次の大台は「読書日記」カテゴリーでの200冊台乗せである。山本昌の200勝達成のようにすんなりと行きたいものだが、同時並行で読んでいるうちの1冊はちょっと手強いので、本日は後から読み始めて先に読み終わったもう1冊の方を紹介する。

このところなぜかうちのオフィスビルの冷房がやけに寒く、外との比較で言うと冷蔵庫の中にいるような心地がしていた。スタッフの中でも体調を崩す者もチラホラいた中、6日(水)はとうとう僕も頭痛と吐き気の悪寒に襲われ、定時で退社して帰宅早々すぐに寝込んでしまった。

そんな病床でパラパラ読んでいたのがこの1冊である。

元々堂門作品というのは『婆娑羅の群れ』や『南北朝の梟』、『小説・上杉鷹山』等、読んでいることは読んでいる。シンプルに書かれていて読みやすく、かつ面白いので好きな作家の一人である。ところが、この方作家というよりもやたらと歴史雑学に詳しく、現代の組織経営において示唆を与えるような歴史上の逸話をやたらと知っている人である。

それがわかったのはTBSラジオで早朝放送されている『生島ヒロシ・おはよう一直線』の毎週月曜日朝5時45分頃に堂門氏が登場して、歴史上の人物の逸話を紹介するコーナーを時々聴いていたからである。今回紹介する本書で登場するのは徳川家康、武田信玄、豊臣秀吉、徳川吉宗、加藤清正、蒲生氏郷、徳川頼宣、西郷隆盛等であるが、ラジオ番組ではもっと多くの人物の話が出てきた。黒田如水とか大久保彦左衛門とか。しかも、そのどれもが現代の僕達の企業人としての生き方への示唆をもたらすものである。どこで仕入れているのかわからないが、堂門氏というのはとんでもない歴史雑学家だと思った。

その表題はともかく、サブタイトルの「あなたはどちらの”才覚”を持っているか」というのは、ちょっと本書の内容とはそぐわないと思う。最初の2章はそれぞれ将と参謀の器とは何かについて描かれているが、第3章「前例をあえて打ち破る」と第4章「時代の先を読みきる」というのは将であろうと参謀であろうと必要とされる才覚であると思う。だから、自分はどっちだろうかと考えながら読むと、裏切られた気持ちになるかもしれない。本書は、参謀には参謀として踏まえなければいけない要領があり、将になったら将になったで求められる振舞いというものがあると言っているのだと思う。参謀の章で紹介されているのは中間管理職としての木下藤吉郎秀吉であるが、彼は参謀として輝かしい実績を挙げたが、いったん大将となってからは大将としての振る舞いをちゃんとしていただろう。

中間管理職になって以来、部下にどう働かせるか、上司をどうやって働かせるか、いろいろと自分なりに考えてきた。それなりに経営指南書みたいなものを読んだりしたし、実際の場面で試みてみたことも多い。だから、本書で書かれている逸話の数々とそれが現代組織経営にもたらす意味についても、その通りだと頷くことが多かった。こんな偉人のようにはできないにしても、それに一歩でも二歩でも近付けたらと思う。

僕達が子供の頃に学んだ歴史とは一種の政治史である。誰が誰にいつどこの戦で勝ったとか、どういう政策を行なったのかとか、そんな話ばかりであった。歴史を大雑把に掴むには必要な切り口であるのは言うまでもないが、徳川家康が部下をどのように扱っていたのかとか、住民はどんな暮らしをしていたのかとか、今の自分がこの業界で管理職として働く上で役立つに違いない情報というのは政治史からだけでは得ることはできない。田沼意次なんて賄賂政治家として悪名が高いが、徳川吉宗の享保の改革との後継政策としてはあながち間違いではなかったという堂門氏の評価というのは新鮮であった。
小説 北畠親房―南北朝の梟 (成美文庫)

小説 北畠親房―南北朝の梟 (成美文庫)

  • 作者: 童門 冬二
  • 出版社/メーカー: 成美堂出版
  • 発売日: 1998/02
  • メディア: 文庫
全一冊 小説 上杉鷹山 (集英社文庫)

全一冊 小説 上杉鷹山 (集英社文庫)

  • 作者: 童門 冬二
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1996/12
  • メディア: 文庫


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