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人間らしい職場 [仕事は嫌い]

会社のOB会報をめくっていたら、既に退職されている大先輩の手記で、後輩の僕達にとってちょっと耳が痛くなるようなことが書かれていた。受けとめようによっては僕達に対する叱咤激励である。(一部修正を加えています。)
 海外から帰国し某部に配属となった。見通しの良い1フロアで6、70人が机を並べる大空間であった。が、人の気配がたいそう薄く、人々がパソコンのキーを叩く音が靄のようにたち込めている。背中で聞いていると、まるで無数のお蚕さんが一斉に桑を食べるがごとき音である。人声といえば、以前から良く通ることで定評のある某部長のそれのみである。喧騒の海外支店から転身した身には、隣人にどの程度の音量で、どのタイミングで話しかけてよいものやら、その間合いがつかめず大いに戸惑った。
 そのうち、案の定、顔が見える範囲からでもメールが届き始めた。機械音痴ゆえのもどかしさと悔しさ、時代に取り残された腹立たしさと居心地悪さ、皆の頭が「お蚕さん」に見える滑稽さ、行き着く先の恐ろしさ…。程なく退職できたことは真に幸いであった。
実は、僕自身も2003年に海外駐在から一度東京に戻った時、この先輩と全く同じ印象を当時の職場に対して受けたことがある。僕の場合は当時の配属先は本社ではなく都内の支所だったのだが、そこでも全く同じ光景だった。勿論、本社に行って1000㎡もありそうな大部屋で皆が静かにパソコン叩いて仕事している光景を見ると正直恐ろしかったし、そんなところに行って会いたいと思った相手の席で普通の声で話すのは周囲に申し訳なくてとても勇気が起きなかった。はっきり言って、そんな場所に行くのは御免だとできるだけ避けていた。

呼べば届くようなところに座っている僕に対して、お叱りの電子メールを送ってこられた上司もいる。僕の前回の海外駐在は2000年から2003年にかけてであるが、その間にオフィスのOA化が格段に進み、電子メールが急速に普及した。使用前と使用後しか知らない僕は浦島太郎の心境だった。メールは確かに便利な道具ではあるが、至近距離にいる人間に対して数行の長ったらしいメールを打つぐらいだったら口頭で話しかけた方がましだし時間の節約にもなる。そんな職場環境だからこそ対面での口語を介したコミュニケーションが重要だと思う。メールは不十分な情報で留めておいて後は口頭で補うとか、ファイル添付して送るだけにして、「送っとくよ」「送ったよ」と一言添えるとか、僕はそういうのを心がけている。

以前と比べて本社から送られてくる指示文書は分量も増え、内容も巧妙になった。10頁にも及ぼうとする指示文書を作文を迅速にこなし、吹き出し入りの見事な作業指示マニュアルやマクロ、ポップアップをふんだんに盛り込んだ作業フォーマットを作成できる社員はエライと思うが、その反面で、これを作るのに彼は一体どれくらい時間がかかったのだろうかとか、これを理解して我々がきっちり期待された作業をこなすのにどれくらい時間がかかるのか、それによって僕達が何する時間を奪われているのかをちゃんと本社担当者は予測しているのかとか、沸々と疑問が湧いてくる。そんな指示文書を作る人にも、作業させられる僕達自身に対しても、そんなことやってて何かもっと重要なものを見落としてやいないですかと言いたくなることが多い。

また、大部屋に60~70人などという大所帯というのも考え直した方がよい。ある程度隣りの席の社員との距離がないと知的な生産活動はできないが、どうもうちの会社のフロア面積の算出ガイドラインは厳しすぎるのではないかと思える。

それはそうとして、先輩の苦言は苦言としてしっかり受け止めて、業務の効率化、社内コミュニケーションの改善に努めたいと思う。
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リス太郎

全くもって同感です。同じ社内で私ひとりにメールしてくる奴ってアホちゃうかと思う。内線電話一本かけりゃいいのに。時間が有り余ってしょうがないのかとも思う。
「お蚕さん」というのはうまい表現です。あと100年もしたらしゃべる機能が退化して口から糸はいたりして。ちょっとした物音にも過敏で、集中できないとイライラする。
また遊びにきます。
by リス太郎 (2008-10-05 13:51) 

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