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老人主義政治 [少子高齢化]


2011年2月15日付の雑誌Economistオンライン版に、チャート付きのこんな記事が掲載されていた。
老人主義政治(Gerontocracy)
その国の国民と国の政治指導者の年齢差には何か意味があるのだろうか?
アラブ世界で起きた「ジャスミン革命」の原因としてよく言われているのは若年層が多いその国の人口構成とグレーの髪をした政治指導者との年齢差である。エジプトの中心年齢は24歳だが、ホスニ・ムバラク大統領は82歳で、世界でも5番目に高齢の国家元首である。下図を見ると、こうした大きい年齢差は、サウジアラビア、イエメン、アルジェリア、キューバ、北朝鮮(金正日は2月16日で70歳を迎える)といった専制国家に多く見られることがわかる。対照的に、民主主義は今日、より若い政治指導者を求める傾向が見られる。但し、インドやイタリアはその例外と言える。

Gerontocracy.jpg
《上図をクリックすると拡大表示されます》
イタリアはともかく、インドの場合はマンモハン・シン首相が高齢なためにこういういびつな図になっているが、もし政権交代がスムーズにいけばいずれはラフル・ガンジー国民会議派幹事長が首相に就任するだろうから、このギャップはすぐに縮小するだろう。でも、これを見ていると中東・北アフリカの政治指導者がすごく歳をとっているというのはなんとなくわかる。今中東で起こっていることと、この人口構成と政治指導者の年齢差には、相関関係があるのではないかと考えたくなる。また、ここでは登場しないが、リビアのカダフィなんて、25年以上前に米国レーガン大統領に喧嘩を売っていたぐらいだから、今でも国家最高指導者であることが意外な気がしてしまう。

僕自身はこの情報をGlobal Ageing Networkのブログから知った(最近Economistは購読してないので)。でも、このブログをもう少し遡ると、老人主義政治をアフリカのコンテキストで紹介している別の記事にも遭遇する。これは雑誌Africa Reportオンライン版の2010年12月14日付の次の記事からの引用だ。
なんびとも70歳になったら大統領になってはならない
Nobody can become President over the age of 69
この12月、私達は新年に向けてよりよい明日のための変化をもたらしてくれる11のシンプルなアイデアを発表している。中には実現まで何年も要するかもしれないし、実施に向けた調整も大変かもしれないものもあれば、ペン回しを軽く行なうだけで実現してしまうものもある。その第三弾は老人主義政治の終了についてである。
 長年にわたり、アフリカ大陸は権力を手放すことを拒否する老人主義政治に支配されてきた。しかし、今アフリカの若者たちはその未来について自ら責任を果たすべき時である。
 年齢は見識と経験、そして全体を正しく見る能力をもたらすものであるが、同様に多くの利権政治、長く実行されない公約、そしてもろさももたらす。エジプトのホスニ・ムバラク大統領やジンバブエのロバート・ムガベ大統領は80歳を過ぎ、アンゴラのホセ・エドゥアルド・ドス・サントス大統領やアルジェリアのアブデルアジズ・ブーテフリカ大統領も70歳代である。
 男(残念なことに、アフリカで大統領に立候補するのはまだ殆どが男性である)は何年もかけてライバルと競争して頂点に登りつめ、歳をとった頃に立候補して、現状を変えたいというインセンティブを殆ど持たない個人崇拝によってさらに権力を拡大しようとする。第1期であろうと2期であろうと、3期や4期であろうと関係なく、69歳を超えたら政権に就くことができないようにすべきである。
(中略)
 65歳を過ぎた大統領候補が立候補するのをやめさせる動きはあまり人気があるものではない。ガーナのジョン・クフォー前大統領は、2001年に就任した時63歳だったが、立候補可能年齢に上限を加えることには反対だ。「私はそれは人々の判断に委ねたい。70歳の新しい政治指導者を得ることもあり得るのだ」――彼は本誌にこう語った。クフォー氏によると、リーダーとなる者は政治活動について教育を受けておく必要があり、地方のガバナンスと議会制政治の関係性について理解を深めておく必要があり、国際舞台で自国の国益に基づいた主張をどう行なうべきかを学ぶ必要がある。国の歴史を理解し、前進するための選択肢として何があるのかを理解しておく必要もある。
 先進国の硬化した高齢者民主主義は子供のいない未来と向き合わざるを得ない状況だが、人口統計局(Population Reference Bureau)によると、2010年のアフリカの人口の41%は15歳未満だという。65歳超の人口はわずか3%に過ぎない。アフリカの政治指導者はこうした若い年齢層のために発言し、またこうした年齢層から選ばれるべきである。フェースブック上でのコミュニケーションの取り方を知っているからではない。有権者の支持を得てこの大陸の人口ボーナス活用の機会を十分生かしていくには、政治的にも経済的にもそれが意味あることだからである。

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kobakoba

日本も自民党時代は典型的な高齢政治家社会で引退した後も政界に
顔を利かせていた 民主党に政権が移って少しは若返り派閥もないか
らヤレヤレと思っていたら管総理の暴走 迷走から民主党内部が対立し
国民の前に無様な姿を晒している 期待した国民の多く 私もその一人だが呆れるやら情けないやらで悔しい思いをしている 民主党 自民党に
替わる魅力ある政党は見当たらず 次の選挙ではどこに投票すればいいのか分からない どこの国もそうだが政治家という職業に就く人々は皆
例外なくアホばかりですね もっともその人たちに投票している各国の
国民に最終的に責任とツケが回ってくる
by kobakoba (2011-02-19 13:29) 

Sanchai

国民の平均年齢よりも若い総理が出てくるようになったらすごいですね。
by Sanchai (2011-02-19 13:38) 

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