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『現代ブータンを知るための60章』 [ブータン]

現代ブータンを知るための60章 エリア・スタディーズ

現代ブータンを知るための60章 エリア・スタディーズ

  • 作者: 平山 修一
  • 出版社/メーカー: 明石書店
  • 発売日: 2005/04/14
  • メディア: 単行本
内容(「MARC」データベースより)
国中に流れ込む他国の文化や習慣、物資によって、その生活環境だけでなく、人びとの時間感覚や価値観までもが大きく変わりつつあるブータンを紹介する。気候、言語、民族などの概要、社会と生活、政治、歴史と文化などで構成。
さんざんブータン関連書籍を立て続けに紹介してきたが、取りあえず本書で打ち止めにしたいと思う。五代目ワンチュック国王夫妻が来日した2011年以降に便乗するように書かれた幸福論と結びつけた数々の本はあまり読む気がしない。元々知りたかったことはダショー・ニシオカを含めて古くからブータンに関わってきた日本人のことで、最近になってどっと増えたブータン論ではない。それに、幸福論についてはまあ今枝由郎著『ブータンに魅せられて』や五木寛之『21世紀仏教への旅』でなんとなくは理解できた気がする。これ以上関連書籍をあさってみても、新しいことはあまり出てきそうにない。

本書をもってひとまず打ち止めとする理由は、本書自体がある程度網羅的に書かれているからだ。著者は元青年海外協力隊の建築隊員で、ダショー・ニシオカの記憶が新しい1993年にブータンに赴任している。任地はプナカだったようで、従って1994年10月にプナカの上流にある氷河湖で起った決壊洪水の影響を直接経験している。隊員としての派遣は2年間で、さらにその後大学や民間シンクタンクの研究員をされて何度もブータンを訪れている。そうした経歴からみても、ブータン短期訪問して書かれたような表層的な紀行文よりも詳しい記述が多く含まれるのは当然だ。ブータンに関する紹介としてはくどいぐらいに網羅的だし、しかも各項目がよく調べられている。長期滞在していろいろ調べることができたというアドバンテージはあっただろうが、それにしてもかなり詳しい内容だ。しきたりやマナーにまで言及されていて、何をしたら失礼にあたるのかが具体的に書かれている。ブータンに長期滞在する人にはなくてはならない1冊だろう。これで2000円という金額は、コストパフォーマンスが相当に良い。

ブータンをよく知りたいという人がどれくらいいるのかはよくわからないが、レファレンスブックとしては出色の内容だ。取りあえず1冊買って、必要な時に必要な箇所を読めばよい。

僕自身、必要なところはじっくりと、そうでないところは流すといったメリハリをつけて、取りあえず通読した。今回に限っては市立図書館で借りた。もう少し深くブータンに関わるようであれば、1冊購入することはあるかもしれない。いや、もしブータンと本格的に関わるような人に、何かお薦めの本はないかと聞かれたら、やはり本書を最初に挙げるだろう。ただ、かなり詳しい本である割には、挿入されているブータンの地図が情けないのは残念。道路網ぐらいは書かれた地図にして欲しかったなと思う。

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