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『ハルロック』 [仕事の小ネタ]

ハルロック コミック 全4巻完結セット (モーニング KC)

ハルロック コミック 全4巻完結セット (モーニング KC)

  • 作者: 西餅
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2015/04/23
  • メディア: コミック

8月、中旬に取るつもりだった夏休みは、当初は1週間のつもりが、社長室の都合で2日短縮され、さらには同じ部内の別のセクションから指示された作業の締切のせいでさらに1日短縮、結局2日しか取れなかった。一方で社内的には7日間取得が必須だという。いったいこの言行不一致たるやなんたることか嘆かわしい、この埋合せは9月に入ってからなんとかしようと早くから心に決めた。9月も第2週以降は忙しくなることが予想されるため、1日から4日までを4連休にしようと当初は目論んだ。それもまた1日、2日と行事を外から持ち込まれ、徐々に崩壊し始めている。取りあえず1日(火)はなんとか休んだものの、前日午後に「作業期限24時間以内」という急な依頼が来て、僕はその仕事を終わらせるために31日(月)夜は23時30分まで残業した。

休暇を消化するために前夜に無理して深夜残業するというのもなんだか本末転倒な気もする。お陰で1日は起床が遅くなり、天候も良くなかったため、思ったような過ごし方ができなかった。それでも収穫があったとしたら、本日紹介するコミック『ハルロック』の全4巻を一気に読めたことだろうか。

僕は雑誌『コミック・モーニング』の読者でないのでこんな連載が行われていたことを全然知らなかったのだが、『ハルロック』は国内のものづくり愛好家の間ではちょっとした話題になっていた作品らしい。主人公の女子大生・向阪晴が、高校時代の恩師との出会いから電子工作に目覚め、身の回りにある様々な問題に電子工作を通じて取り組んでいくというのが基本的なストーリーとなっている。これに小学生の天才的電子工作マニアの「うに先輩」、幼馴染みで晴に憧れて工業高校に進んだけれども電子工作がからっきしな六祐クン、大学の友人達のサイドストーリーも絡めて、日常生活を少しだけ豊かにする小さなイノベーションを次々に生み出していくテンポ良いお話だ。

登場するイノベーションといったら、「ゴキブリ出没を感知して即時撃退するシステム」や「Twitterで猫がツイートするシステム」、「ヤンキー撃退装置」、「ひったくり防止バッグ」等等。さらには「本気で怖いお化け屋敷」なんてのも出てくる。その晴が、恩師の勧めもあって東京ビッグサイトで開かれるMakers Faire(メイカーズ・フェア)に「猫ツイート」を出店したところ、これが大当たりでその後反響を呼び、趣味の電子工作が人の役に立って評価を受けるという喜びを知る。起業して量産体制を組むとともに、会社設立に参加したメンバーもどんどん育っていくというところで、物語は大団円を迎える。

前半はものづくりの面白さ、楽しさをアピールするところからスタートするが、後半は社会問題解決に向けた実装の話になり、起業やクラウドファンディング、オープンソースといった要素が次々に登場してくる。晴とその仲間の成長ストーリーとしても面白いし(ついでに作家さんの画風も徐々に上達して、第4巻の晴ちゃんはかなり可愛く描かれている)、1人の電子工作愛好家がどのような過程を経て起業に至るか、さらには企業としての量産体制を築いていくのか、その時々に何が課題となるのか、どのような制度がそれをサポートしているのかを知る、格好のコンテンツになっていると思う。

マンガなので子どもにもとっつきやすい。『モーニング』の読者は学生・社会人だろうが、この内容であれば小中学生であっても十分味わえるのではないかと思う。

実はこのコミックス、31日の会社での打合せの席上、その道では大変有名なA先生から「面白いよ」と薦められたものであった。総務省が7月に発表した「ファブ社会の基盤設計に関する検討会」報告書の中でも、冒頭に『ハルロック』第3巻の1コマが挿入されている。ネットを通じた情報社会とものづくりが一体となった新たな社会のことを「ファブ社会」と呼んでいるようで、晴が自分の電子工作を「売る」ことが世界中で広がっているものづくりのムーブメントの1つだと初めて自覚するシーンである。

翌日が休暇だったためにさっそく読んでみたわけだが、肝心の総務省「ファブ社会推進戦略(Digital Society 3.0)」の方が読み切れなかった。まあ『ハルロック』を読了できただけでも、1日の休暇の使い方としてはもとは取れたかなという気はしているが。

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