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『ASEAN諸国の科学技術情勢』 [仕事の小ネタ]

ASEAN諸国の科学技術情勢

ASEAN諸国の科学技術情勢

  • 編著者: 林幸秀(国立研究開発法人科学技術振興機構)
  • 出版社/メーカー: 美巧社
  • 発売日: 2015/07/14
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
内容紹介
 本書は、日本企業のチャイナプラスワン政策などにより急激な経済発展をとげているASEAN諸国の科学技術に焦点を当て、その現状について述べたものである。現時点での科学技術の進展は、シンガポール等の一部の国を除きそれほど急激ではないが、各国とも科学技術の重要性を十分に認識し科学技術の振興に努力している。特に、東南アジア特有の地理的環境研究や、生物多様性に基づくバイオ関係の研究などが、各国で行われている。これら諸国の現状を把握し、それぞれの国の状況に応じた協力関係を構築することが重要である。

タイトルの仰々しさに焦って思わず借りてしまった1冊である。中身を確認せずに借りたけど、ページをパラパラめくるだけで、ネットでもある程度は取れる情報の羅列であることにすぐに気付いた。ふんだんに使用されている口絵を見れば現地調査もされているのはわかるけど、写真以外に現地調査をやって盛り込んだ付加価値って何だったんだろうか…。

たいていの読者は特定の国に関心があり、その該当のチャプターだけを読もうとするだろう。そして、あまりの薄っぺらさにガックリするだろう。科学技術とも関係のない各国情勢の記述は要らないので、もう少し課題の部分にも踏み込んで論じても良かったのではないか。

もう1つのアプローチは「科学技術政策」という切り口で各国の情勢を横串で刺し、ASEANで共通して言えることは何なのか、メタ分析をしっかり行い、それに中国や韓国、欧米などがどう絡んでいるのかも情報整理し、日本にとっての課題と取るべき方策をしっかり論じることだ。実は本書で書けていると思ったのはその部分である。そもそも何故「科学技術」なのか、せめて、「中所得国の罠」からの脱却という開発課題とも絡めて論じて欲しかったところだ。

本書の要約は、冒頭の2ページにわたる序論を読めば事足りてしまう。要するに「ASEAN諸国における科学技術全般の進展状況は、経済での大きな進展と比較してそれほど急激ではない」として、安心して終わってしまっている感があるのである。それは果たして15年後であってもそう言えるのだろうか。彼らは彼らなりに先進国にキャッチアップしたいと考えて政策を推進している。先行しているという現状の優位な立場にあぐらをかいているだけではなく、今後のASEAN諸国の科学技術の発展のために、今以上に日本にできることは何か、もうちょっと論じて欲しかった気がする。

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