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障害者権利条約批准以外に今すぐできること [ブータン]

障害者権利条約批准の前に国の政策が必要
National policy on disability rights required
Kuensel、2016年7月14日、Dechen Tshomo記者
(URLは後ほど追加します。只今クエンセル紙HPはハッキングの可能性ありでアクセスしにくくなっています。)

国連障害者の権利条約の批准手続きの前に、障害者の権利に関する国の政策が必要との提言を、ハイレベルタスクフォースがまとめた。

ハイレベルタスクフォースは、障害者権利条約の批准に向けた調査や準備を行うために設置されたもので、外務省が事務局となっている。その第1回目の会合が13日に開催され、招聘された国内のステークホルダー18機関の代表の口からは、先に述べたような全国政策や法整備が批准手続きの前に必要だとの認識が示された。

(以下、記事意訳)

ダムチョ・ドルジ外相は、条約批准の前に、国内ステークホルダー機関が、条約には何が述べられており、各々の機関に求められる役割が何なのかについて理解を深めることが必要だと述べた。条約の第1条には、この条約の目的は、全ての人権と全ての障害者の基本的な自由を促進、保護、保証することであると述べられている。条約は50項目から成り、拷問や非人道的仕打ち、虐待等からの解放、表現や言論の自由、情報アクセスの保証、平等と非差別の保証、普及啓発、アクセシビリティ向上、生きる権利等への言及が含まれる。

外相は、障害者は多くの虐待行為に晒されやすく、生活への影響を受けやすいため、これらの条項はすべからく重要になってくると説明した。「障害者が機会にアクセスしてできる限り普通の生活が送れるよう保証することが重要だ。表現や言論の自由も保証されなければならない。もし我々が障害者の声を聴くことができなければ、我々は彼らがどのような措置を必要とするのかがわからないであろう。」

国立女性児童委員会のチョーキ・ペンジョル首席事務官は、条約にある女性と子供に関する条項は、既にブータンでは取組みが行われているが、政策レベルや障害者のためのインフラ整備ではまだ多くの課題が残されていると指摘する。インフラの不足やステークホルダー間の調整機能の弱さ、障害者と接する専門スタッフの不足等がタスクフォース会合では議論された。

去る4月20日に開かれた関係閣僚会合(Lhengye Zhungtshog)の第15回特別セッションにおいて、条約批准手続きは延期することが決まった。しかし、外務省は関係機関と調整して、条約批准に向けた包括報告書を早期に国会に提出するよう指示されている。

なお、ブータンは障害者権利条約に2010年9月21日に署名している。

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日本の批准自体も2014年2月確定だったことからしても、ブータンが特別遅れているというつもりはないけれど、幸福の国などと言われつつも、障害者の実態把握自体ができておらず、国の政策も策定されていないという状況にはちょっと驚かされる。批准を進めなければという問題意識は重要だと思うが、政策形成に必要なエビデンスがまだ揃っていないという状況では、やらねばならないことは自ずと明白だ。だから、実態調査をいろいろなNGOが県別で手分けして現在も進めているところなのだと聞いたことがある。

とはいえ、国が政策策定するまで手をこまねいているというわけにもいかず、各機関・企業などが早めに着手した方がいいようなこともある。例えばそれは情報保証やアクセシビリティの問題だ。助け合いの習慣はこの国にはまだ残っていると思うが、街路における車道と歩道の段差は非常に大きいし、階段も結構急だったりする。移動には不便も多いに違いない。(休憩できる場所自体は市内至るところにあるようには思えるが。)

情報保証も重要だ。幸か不幸かこの国では市民向けのセミナー開催などはあまり行われていないが、災害時の避難などで、ちゃんと障害者にも情報は伝達されるのだろうか。サイレンがあると言われても、聴覚に障害があると聴き取れなかったりするし、スマホやSMSに警報メッセージを送っても、読上げソフトでも入ってない限りは視覚障害者は情報を知ることができない。初動でつまづいて逃げ遅れるという事態が起きるとも限らない。

この国も12月3日の世界障害者デーには何らかのイベントが開催される。そこで情報保証やアクセシビリティ保証がどのように行われるのかは要注目だ。また、少ないとはいえ公開で行われるようなセミナー等でも、そうした配慮が行われているかどうかは重要だと思う。

条約批准に至るまでにやるべきことは沢山あるが、それを待たずしてできることも結構多い。タスクフォース会合でどんな議論が行われるのかは今後も注目して見ていくとして、身の回りで今すぐできることはないものか、見つけ出して少しずつでも変えていく努力を始めたい。



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