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学校教育カリキュラム見直しへ [ブータン]

カリキュラムは見直すー教育相語る
Curriculum will be reviewed: education minister
Kuensel、2016年8月20日、Tempa Wangdi記者
http://www.kuenselonline.com/curriculum-will-be-reviewed-education-minister/

【ポイント】
ノルブ・ワンチュク教育大臣は、19日(金)に行われた第26回記者懇談会(Meet the Press)において、教育カリキュラムの見直しを目的としたカンファレンスを開催する意向を明らかにした。

このプロセスは、各学校レベル、各県レベル、全国レベルの3階層から成る。現場の状況を最もよく知る学校教員の、全ての教科に関する声を集める。学校レベルでは2日間のレビュー会議が開かれ、その結果を集約する県レベルの会議が次に開催される。ここでは専門家や教育関係者、父兄、生徒の声も拾う。その上で、全国レベルのレビュー会議が行われる。

記者懇談会に同席していたチェリン・トブゲイ首相は、カリキュラム改善に必要性は認識しているものの、拙速な改革は行わない意向を示した。十分な現状把握に基づき、現場に混乱を来さないよう、慎重な見直しプロセスを取りたい由。

教育カリキュラムの改善にあたっては、既に政府は王立教育評議会(REC)の機能強化に着手している。教育省カリキュラム開発局をRECに統合し、カリキュラムの見直しと改訂プロセスを専門的に実施する役割を果たす。

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8月に入ってから、学校教育カリキュラムの見直し機運がにわかに高まってきている。きっかけは、国会上院のソナム・キンガ議長が、自身のブログで、現在の教科書にはスペルミスや文法ミスどころか、そもそも誤った情報すら掲載されていると指摘したことである。例えば、社会科の教科書には、ブータンは過去に君主制だったと平気で記述されている。ブータンは今でも君主制です。トブゲイ首相の名前も、「トブギャル」と読めちゃうスペリングになっていたりする。

従って、きっかけは教科書の記述の誤りの見直しということだが、どうせ見直すなら、抜本的にやった方がいいことも多いとも思える。例えば、ブータン政府は保健体育をカリキュラムに加えているものの、他の教科で先生の欠員が出たりすると、そもそも保健体育を教える予定だった先生が理科や算数に取られてしまうという事態が頻繁に生じる。これは、体育なんて生徒を外でスポーツさせておけばいいという安易な発想があるのに加えて、子どもの発達段階に合わせた身体機能の向上といったきめ細かいカリキュラムがなく、現場にそれが浸透していないからでもある。保健教育も、学校で何を教えたらいいのかがはっきりしておらず、現場は何をやったらいいのかがわからないのが現状のようだ。

ブータンも疾病構造が感染症から生活習慣病に徐々に移りつつあり、医療費無料の制度も医療費高騰により維持が難しくなっていくことが予想される。そうなると重要なのは治療よりも予防になってくるので、栄養や衛生、保健等、正しい知識を身につけ、歳をとっても体を動かせるよう身体機能を日頃から強化しておくことが必要だ。だから、学校の保健体育のカリキュラムなんて、ちゃんとやれば医療費抑制につながる費用対効果の高いアプローチになり得ると思う。(そういうエビデンスはこれから探してみたいと思う。)

そういう、主要教科のみならず、保健体育のような教科も含めた見直しをちゃんとやって欲しいと思う。保健教育なんて、その大半は理科や社会科、国語、英語などに紛れ込ませてそのメッセージを生徒に伝えることだってできる。その意味では独立した教科である必要もないかもしれない。そういったところまで踏まえたカリキュラムの改定であって欲しい。

ちなみにこの教育相の意向は、8月22日(月)に各県教育長(DEO)に伝達され、今後全国600の学校での2日間のレビュー会議が開かれていくことになる。各県への通達だけではなく、26日(金)には、全20県のDEOを集めたカンファレンスがティンプーで開かれ、レビュープロセスの説明が教育省側からなされたと聞く。
タグ:保健 教育
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