So-net無料ブログ作成

卓球の普及のために [ブータン]

逆境と闘う
Fighting against odds
Kuensel、2016年12月20日、Younten Tshedup記者
http://www.kuenselonline.com/fighting-against-odds-2/

2016-12-20 Kuensel.jpg

【ポイント】
この記事自体は、ブータンで孤軍奮闘する女子卓球の第一人者、イシ・チョデンさん(24歳)にスポットを当てている。16日に行われた卓球の国内選手権において、イシ選手は準々決勝でジュニアの国内チャンピオンであるレキ・ドルジ選手と対戦して惜敗したが、男子が圧倒的に多いこの大会で、イシ選手の活躍は光った。

イシ選手が卓球を始めたのは7歳の時、2004年から2009年までは強化指定選手にも選ばれたが、その後エンジニアリング専攻のためにインドの大学に留学、留学中もインドで卓球にいそしんだ。

それでもブータンには女子卓球選手は少ない。16日の国内選手権に出場登録した選手35名のうち、女子はわずか6名、しかもうち3名のみが当日の試合に出場した。ブータン卓球連盟に派遣されている青年海外協力隊の三浦史香コーチによれば、ブータンでは卓球はまだまだ知名度が低く、女子選手が練習に参加するモチベーションにつながっていないという。
xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx

記事としては12月20日のクエンセルの記事をトップに持ってきたが、その中でも少し言及があるが、12月19日から25日まで、日本卓球協会のミッションがブータンを訪れ、卓球指導や親善試合などを行い、二国間のスポーツ交流に一役買われた。これも、日本とブータンの国交樹立30周年を祝う一連のイベントのフィナーレとなり、23日午後に行われた親善試合の模様は、ブータン国営テレビ(BBS)の夜のニュースでもさっそく報じられていた。
http://www.bbs.bt/news/?p=65002

2016-12-23 TableTennis01.jpg
2016-12-23 TableTennis03.jpg
2016-12-23 TableTennis02.jpg

今回日本から来られた7名の方々の中には、実業団チームでプレーされている方だけでなく、日本肢体不自由者卓球協会の方も含まれていた。しかもBBSによれば、最高齢は64歳とのことである。

僕はこれは非常に重要なメッセージを秘めていて、日本卓球協会では、単に卓球選手の強化だけではなく、卓球愛好家の底辺の拡大を相当意識されたメンバー編成をされたのではないかと思う。障がいがあっても卓球はプレーできる、歳をとってもプレーできる。サッカーや柔道、テコンドーなど、ブータンでは競技者がいるスポーツは多いが、障がいがあったり、年齢を重ねたりするとなかなか気軽にできるスポーツではない。親善試合の会場に行くと、昔は卓球の選手だったというシニアの方もお見かけするが、やめないで練習を続けられるのは健康増進にも役立つのではないかと思う。但し、ブータンには卓球台が6台しかないと聞くと、どうしてもその卓球台は現役選手に優先使用させるよう時間配分がなされるだろうから、生涯スポーツとして育てていくにはまだまだ制約も多いのかもしれない。

一方でちょっともったいないなと思ったのは、今回のミッションに女子選手が入っていなかったこと。日本の今の卓球再興に貢献したのは女子チームの躍進でもあったと思う。勿論、三浦コーチご本人も女子選手であることから、既にブータンの女子がロールモデルとすべき女子選手は国内にもいることにはなるが、親善試合でもコーチは試合には出られず、イシ選手は日本卓球協会チームの男子選手と対戦していたので、ちょっとかわいそうかなという気はした。僕の故郷の岐阜の十六銀行には女子卓球部があるが、誰か来てくれたら率先して通訳務めさせていただいただろう。

最後に、親善試合の会場の正面ど真ん中には、安倍首相が掲げておられる「スポーツ・フォー・トゥモロー(Sports for Tomorrow)」の旗が掲げられていた。この日は卓球という種目で興味ある人々が集まったわけだが、そうはいっても卓球だけでは競技人口も少なく、スポーツの持つポテンシャルを全国にアピールしていくには力不足は否めない。

そもそも学校では国語、算数、理科、社会、英語といった正規の科目の方に重点が置かれがちで、体育の先生はいることはいるが、体育ではなく理科や算数といった科目の授業に駆り出されることが多い。この傾向は、先生の人数に余裕がない学校ほど深刻で、体育は単に遊ばせておくだけで先生も見ていないということもたびたび起きる。学校教育カリキュラムで体育というものをそもそも重視してない中で、いろいろな種目を経験してみるということが、ブータンの子どもたちにはなかなかないのである。

そういう、教育を提供する側のマインドセットを変えていくようなアピールをしていくには、各種目の枠内にとどまっていてはいけない。いろいろな種目の団体がブータンにはあるし、それ以外のスポーツを愛好している人も潜在的にはいると思うが、そういう人々が「スポーツ」の名の下に団結して、意識変革や社会変革に取り組んでいかないといけないのではないかと思った。

nice!(3)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:スポーツ

nice! 3

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

メッセージを送る