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2016年の旅行者数は? [ブータン]

記録的観光客数
Record tourist arrivals in 2016
Kuensel、2017年5月3日、Dechen Tshomo記者
http://www.kuenselonline.com/record-tourist-arrivals-in-2016/

【ポイント】
2016年にブータンを訪れた観光客数は、SAARC域内からの来訪客を含めて209,570人だったことがわかった。これは過去最大で、前年からの伸び率は35%、2015年の伸び率16%と比べても急な増加となっている。ブータン観光モニター2016年版が明らかにしたもの。

域内からの観光客は前年比50%増、域内を除く外国人観光客数は35%増。域内を除く外国人観光客のうち、アジア太平洋地域からの訪問数は56.1%、欧州が26%、北米が16%。国別では中国が17%、米国が13%、日本が9%。これにタイと英国が続く。

但し、中国人観光客数は2.07%の減少。上位5カ国のうち、中国を除く4カ国からの来客数は増加を記録。

53%が26歳から55歳までの年齢層。これに56歳から60歳までの年齢層が12%、60歳以上が29%となっている。

域内からの来訪客は146,797人だが、うち138,201人はインド人。8,596人がバングラデシュ人である。外国人観光客の7割は域内からの来訪客で占められ、その69%は陸路で入国している。これら域内からの来訪客は、5月、10月、12月、6月に集中。

その他地域からの来訪客は夏に集中。昨年の場合、この傾向は日本・ブータン国交樹立30周年記念特別オファーによる日本人観光客のプロモーションがこの時期に行われたことが大きく影響しているという。

レジャー目的の外国人観光客は全体の84%を占めるが、ブータンが彼らから得た収入は7,374万ドルと前年比4%増えた。うち2,028万ドルが政府収入となった。レジャー目的の外国人観光客の目当てはブータンの伝統文化を体験することで、ツェチュ(大祭)やゾン、記念塔等の訪問、ブータン的生活の体験等が求められている。

域内からの来訪客を除いた上位20カ国からの観光客の、ブータンでの平均滞在日数は7泊8日。訪問地としては、パロ、ティンプーに続き、プナカが人気。

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―――ということらしい。これと同様の記事は昨年も出ていて、その記事に掲載されていたデータが結構有用かもと思ったのが、ブログでブータンの新聞記事を続けて紹介していこうと思ったきっかけの1つとなった。気付けば昨年の今頃から今日にかけて、100本以上のブータンネタをブログで書いている。3日に1回程度の頻度であるが、お陰で「あれ何だっけ?」というとき、ブログの記事のストックの中からデータを引っ張り出してきて補足するようなブログの使い方をしている。

*昨年の記事「2015年の旅行者数は?」はこちらから。
 http://sanchai-documents.blog.so-net.ne.jp/2016-06-10

域内からの観光客とその他の地域からの観光客を分けるという手法も、昨年は驚いたが、インドからの観光客がこれだけ圧倒的に多いと、バングラデシュも含めてそれらを別カテゴリーにでもしておかないと、他の部分のトレンドが分析しづらいということはあると思う。

記事から推測されるのは、この急増に最も大きな影響を与えたのがインドからの来訪客数の急増であろうということだ。僕は2016年を年間通じてブータンに滞在したわけじゃないから僕の印象が間違っているかもしれないが、確かに去年10月頃からインドのナンバープレートの乗用車が急に増えたという印象があり、その勢いが今に至るまで続いている感じがする。当然多いのはWB(西ベンガル州)、AS(アッサム州)、SK(シッキム州)あたりのナンバープレートだが、MH(マハラシュトラ州)やHP(ヒマチャル・プラデシュ州)のプレートを見かけた時にはとても驚いた。さすがにマハラシュトラよりも南部の州のプレートはないが、マハラシュトラ州でも十分南だ。

それがブータンを訪れるのは、当然避暑が目的でしょう。でも、インド人観光客ってどこへ行っても傍若無人で、公共のスペースでも大声でしゃべるし、子供のしつけがなってないし、夜中まで大騒ぎをする。ホテルのスタッフに対する要求もすごい。受け入れるのは大変だろうなと思う。一族郎党引き連れて大勢で移動するグループが多く、特にこうした連中の声のデカさは常軌を逸している。これがご夫婦や若いカップルの2人での旅だと、インド人でも静かなんだなというのでホッとさせられるのだが(笑)。

このブログで政治の焦点になっていることはあまり書かないようにしている(書いても読者的には面白くないだろうし)が、今政治の世界で最も重要なバーニングイシューはBBIN(ブータン、バングラデシュ、インド、ネパール四カ国車両相互乗入協定)の批准問題である。2015年秋にティンプーで締結されたこの国際協定、既にブータンを除く3カ国は国内での批准手続きを完了している。ブータンは昨年春の国会から批准手続がもたついており、今月3日に開幕した春の国会でも、上下院合同会議での採決をやるやらないでここ2週間ほど揉めている。当然与党は批准したいが、下院野党と上院が反対に回っており、合同会議で採決しても過半数を取れる見込みが立っていない。否決にでもなったら近隣国との関係に大きな影響が出そうだ。

トブゲイ政権の言い分は、相互乗入協定が発効しても大きな影響は生じないというものだ。既にここまで述べてきた通り、既にインド各州のナンバーの乗用車は大挙してブータンに入ってきていて、それで観光客数も伸びている。一方でインドナンバーの旅客バスやトラックは見かけることがほとんどない。BBINが発効したら、この旅客バスやトラックの乗入が増えることは当然予想される。だから、ブータンの旅客輸送や貨物輸送を扱う業界はBBINには反対している。でも、実態上は既にインド人観光客の洪水は既に起こっているのである。影響が少ないという政権の言い分は多分正しい。だって、既に影響はBBINとは関係なく起こっているのだから。

BBINの話に絡めて、クエンセルは4月下旬の論説で、BBINによって、ブータンが「シッキムやダージリンのようになってしまう」と危惧していた。来訪者数が少なく持続可能なうちは良かったが、インド人が大量に訪れるようになって、これらの地域は昔のような整然さや輝きを失ってしまった。インド人の目は今シッキムやダージリンからブータンへと向かっている。大量に訪れたら、ブータンもいずれシッキムやダージリンの二の舞を演じることになる、というものだった。先に書いた通り、僕はBBINがその分水嶺になるとはあまり思えないが、ビザなし入国が可能な措置とインド側の旅行先の多様化が相まって、ブータンには効いてくるのではないかと心配はしている。

最後に、この記事では日本人観光客についても触れているが、興味深かったのは、外国人の平均滞在日数が7泊(8日)だというところで、実は昨年6月から8月までのプロモーション期間中の日本人観光客の分析では、平均滞在日数が4~5日だという結果が出ていた。そう、他の国からの観光客に比べて、日本人はブータンには長く滞在しない傾向があるというのがこの記事でわかった。元々レジャーにはあまり金をかけないのが日本人なんだろうとは思うが、そんな日本人観光客に「こんなものを売り込みたい」とかなんとか、僕が日本人だからというのでいろいろアプローチを受けるが、この記事を読んで、日本人観光客に過大な期待はしない方がいいのではないか、といなす根拠を1つ得た気がした(苦笑)。
タグ:観光
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