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Pen+下水道のミライ [仕事の小ネタ]

Pen+(ペン・プラス) 大いなる可能性を秘めた 下水道のミライ (メディアハウスムック)

Pen+(ペン・プラス) 大いなる可能性を秘めた 下水道のミライ (メディアハウスムック)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
  • 発売日: 2015/03/24
  • メディア: ムック
内容紹介
大いなる可能性を秘めた下水道のミライ―――。
いま下水道が面白い! なにしろミライが詰まっているのだから。汚水処理や雨水排除の最新技術はもちろん、なかでも注目なのが、エネルギー源としてのポテンシャルだ。汚泥処理の過程で製造される水素は、究極のエコカー“燃料電池自動車”の燃料として期待を集める。さらに下水道は、食料生産のミライをも変えつつある。 下水の資源を食に活かす〝ビストロ下水道〞が進行中だ。京都や神戸、横浜といった自治体の取り組みからも目が離せない。男性主導だった下水道業界で、技術職から事務職まで、あらゆるフィールドで活躍する〝下水道女子〞たちも増えてきた。あなたもぜひ、下水道の世界へ足を踏み入れてほしい。下水道が導くミライをもっと知りたくなるはずだ。

昨日のことになるが、下水処理技術を売りにする日本の中小企業の方に代わって、当地でその下水処理技術について、将来の土木エンジニアの卵である学生さん向けにプレゼンをやった。事前に最大15ページの英語論文まで提出を義務付けられたそれなりに手のかかるプレゼンで、4月後半の僕の多忙の根本要因となったのがこの仕事だった。

考えてみれば当たり前のことだが、日本の中小企業で、自社の持つ優れた技術を海外で英語で説明できるようなところは少ない。売りの技術も単に日本語をローマ字表記したものをそのまま使われ、セクシーな英語表記の技術名がない。単に英語表記だけの問題というならまだいいが、自社の技術のメカニズムを簡単に英語で説明した資料もない。いや、あるにはあるが、技術者が技術者に説明するような内容で、少なくとも僕のようなド素人には難解な記述であり、突っ込まれたら答えに窮したに違いない。

また、下水道ってちょっと難しくて、wastewater treatmentと、sewerageとsewage、drainage等の表現は、どうやって使い分けたらいいのかわからない。参考にできるのはその企業が既に海外で売りの技術を導入して整備された下水処理施設の効果を実証した研究論文のようなものなのだろうが、それもない。しょうがないからグーグル検索でその技術に関して第三者が書いている英語の論文を探し出して、それを読み込むようなこともした。

それでなんとか英語の論文を書き上げ、念のためにその会社の社長さんに送ってチェックを依頼したけれども、「英語はわからないのでお任せする」と即答されてしまった。こちらは、「下水道はわからないのでそちらにお任せしたかった」のですが(苦笑)。だから、最初は主執筆者をその社長さんにして、僕は第二執筆者でいいと思っていたのが、途中から、「これだけ苦労しているんだから、僕が主執筆者になろう」と思うようになった。自分の履歴書にも胸を張って書けるし。

そんなこんなで取りあえず論文だけは4月に書いてセミナーの主催者に提出した。それでホッとひと息ついて他の仕事をやって3週間ほど過ごした後、そのセミナーに向けていざプレゼン資料を作ろうという段になった時、いったん気を抜いて下水道のことを放ったらかしにしたのが良くなかったようで、プレゼン資料を作る作業の手が止まってしまい、なかなか動かなくなった。その技術の説明をするにしても、自分自身の言葉になっていないから、うまい説明がコンパクトにできない。

さらに困ったのは、フロアからの質問が出た場合への対処で、そもそも論文に書いたこと以外、下水道に関する知識などゼロに近いのだから、どんな質問が出てきても回答には窮するだろう。

藁をもすがる思いで、アマゾンで「下水道」をキーワードにして検索をかけてみた。そもそもそれでヒットした本というのは数が少なかったのだが、電子書籍版となるとさらに少ない。2015年に出された月刊Pen+のムックしか存在しないことがわかった。まあ、何でもいいから、その中小企業の社長さん以外の第三者の視点から日本の下水道について書かれた文章を読んでおきたい―――それがこの本を購入する同期となった。

僕がプレゼンをやろうとする技術についての記述があると良かったのだが、残念ながら本書はかなり大規模な下水処理施設とそれにつながる新技術やそれに関わる人々を紹介した本であった。それがまたしても僕を混乱に陥れた。僕がプレゼンで紹介しようとしていることは、この本に書かれていることとどこでどうつながるのか、よくわからなくなった。

1つだけ役に立ったと言えるのは汚泥(スラッジ)の再利用に関する記述。汚泥には窒素やリンが大量に含まれており、栄養分のかたまり。だから肥料として再利用して、それで作られた農産品を売りとしたレストランとかのことが紹介されていた。中小企業の社長さんから事前にもらっていた資料では、汚泥処理についてはあいまいな記述しかされていなかったが、具体的に汚泥をどう処理したらいいかという例を知っておくことができたのは大きかった。

幸いなことに、セミナーでの20分間のプレゼンはつつがなく終わった。問題はその後の質疑応答のセッションだったが、案の定、汚泥の処理に関する質問が出た。本書を読んでおいたお陰で、なんとか答えらしい答えはすることができたと思う。全部が全部役に立ったわけではないが、本書には救われた。

実際に日本で下水処理施設の見学などしたこともなかった中での今回のプレゼン、相手が学生じゃなければとてもやり切る自信はなかったと思う。とにもかくにもなんとか無事にプレゼンは終えたわけだが、これで一部の人々には、「日本の下水道といえばSanchai」という、間違った先入観を植え付けたのも事実。何かの機会に日本に一時帰国する機会があったら、本書で出てくるような下水処理施設も見学して、少しぐらいは復習もしておきたいと思う。

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《門外漢のテーマでも、英語の論文を載せてもらったのは大きな成果だと思う》

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