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これからの5年間(ティンプー) [ブータン]

住宅、水問題がティンプーの最優先課題―報告書指摘
Housing, water issues top priorities for Thimphu, finds report
Kuensel、2018年1月24日、Phurpa Lhamo記者
http://www.kuenselonline.com/housing-water-issues-top-priorities-for-thimphu-finds-report/

【ポイント】
ティンプー市がまとめた構造計画(TSP)に対する戦略的環境アセスメント(SEA)報告書のドラフトがこのほど公表された。SEAは、公共事業省、全国環境委員会(NEC)、GNH委員会の共同作業として2017年6月から始まり、最終報告書は今年6月には完成する予定。1月23日に開催された公聴会で、ドラフトの概要が明らかになった。

この中で、ティンプー市は2017年現在99,655人だった総人口が今後10年間で16万人に増加し、1日310万リットルの水が不足するとの予測が提示されている。現在でも同市では、1日24時間水供給を受けているのは全世帯の30%程度しかない。残りの70%は、1日3時間から8時間の時間給水しか受けられない。このため、報告書は、水源の保全、節水への市民の啓発、既存配水網の強化、ティンプー水安全計画の実施などを提言。

SEAでは、インフラ開発、居住環境、財・サービス供給、廃棄物、交通、障害物リスク、資源活用状況等が評価対象とされた。

報告書では、10年後の市の総人口が16万人の場合と20万人の場合の2つのシナリオを想定。最悪シナリオの場合、固形廃棄物排出量は現在の1日99トンから124トンに増加、車両台数は43,843台から87,989台へと倍増する。市民5人につき2台保有の計算。

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◇◇◇◇

ティンプー市第12次五カ年計画の優先分野
Thimphu thromde’s 12th Plan priorities
Kuensel、2018年1月26日、Phurpa Lhamo記者
http://www.kuenselonline.com/thimphu-thromdes-12th-plan-priorities/

2018-1-26 Kuensel.jpg
《ルンテンザンパ橋。5年後には景色が変わっているかも。》

【ポイント】
1月23日に行われた公聴会で、ティンプー市のキンレイ・ドルジー市長は、ルンテンザンパ橋の架け換えが次の五カ年計画の優先項目であると述べた。

市長によれば、現行五カ年計画の配分予算が総額25億ニュルタムだったのに対し、次期計画は約50億ニュルタムに倍増。従って、橋梁の架け換えもこの中で行えるとの見通しを語っている。同じく、サテライト病院の建設、食材市場の新設、歩道整備、ガソリンスタンドの移転等も計画に含まれていることを明らかにした。

ジュンシナ地区とオラカ地区に新設予定している食材市場の工事は、既に始まっている。チャンバンド地区の古い校舎を解体して2階建ての駐車場兼食材市場を新設する計画。ここには食肉店も入り、その他にも衣料店や理髪店なども入居させる。さらに、市内タバ地区にも、食材市場とサテライト病院設置を予定。

サテライト病院は、ジグミ・ドルジ・ワンチュク国立レファラル病院にかかる負担を軽減するため、軽微な病状の外来患者に対する診察を行う場として想定し、タバ地区の他に、チャンジジ、バベサ地区での開設を予定している。

歩道整備は、ルンテンザンパ地区では既に始まっているが、今後これを川沿いに拡張していく予定。

市長はまた、車両の増加に対する懸念を表明。混雑解消や大気汚染回避に向けた方策として、市バスのサービス拡充に言及。現在、市内の2つの学校で約1000人の生徒を対象に実施中の送迎サービスを、さらに拡大したい意向。また、片側二車線道路の1車線はバス専用レーンとし、ガソリンスタンドの移転も盛り込みたい考え。

◇◇◇◇

いずれも、SEAドラフト報告書に関する公聴会での取材をベースに書かれた記事である。勝手な想像であるが、ティンプー市長は公聴会のオープニングで記事が挙げた構想を語り、その結果、報告書が挙げた居住や給水、廃棄物管理といった課題に言及しないというちぐはぐ感が生じてしまったのだろう。両者で共通するのは車両増加による混雑の部分くらいである。せめて、増え続けるゴミについて、近々確実に訪れるメメラカ処分場の飽和状態に関して何をどうしたいのか、第二処分場なのか、ゴミの再利用促進なのか、焼却施設なのか、そのへんのことにも言及して欲しかったと思う。

市長の発言内容からわかることは、市中心部に流入する車両を制限するために、郊外へと施設を移転し、それでも中心部への移動が必要な場合は市バスに誘導して、市中心部への集中圧力を軽減しようという意図である。環境保全的見地から言えば、まあ、そうなんでしょうね。

都市環境保全の見地から始まっている議論なので、話に上らないのはしょうがないにしても、施設や歩道のバリアフリー化とか、市民向けのアメニティにも言及して欲しかったな。例えば、公園とか図書館とか。変な体育器具の設置はいらないが、ちょっと腰かけられるようなベンチとかはもっと欲しい。それに、これだけ人口が増えるシナリオであれば、環境面でも、下水処理は結構重要な課題になるような気がするが、市長の口から下水処理についてひと言も出なかったとしたらちょっと驚きだ。

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