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大雪、停電、それなら読書 [ブータン]

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11日、僕の住むティンプーでは、この冬初めての降雪となった。朝方首相は早々と学校、官公庁の公休を宣言(元々官公庁は休みだが、学校は登校日だったので)。雪はみるみる降り積もり、国内外の交通を麻痺させた。この日の様子をご紹介する。

この日、僕は、久し振りにティンプーRCの土曜朝ランに参加してみようかと思い、朝4時前に起きた。なんと、外からはザーザー降りの雨の音が!この時間に雨音を聞くこと自体はかなり久しぶりだが、モンスーンの時期に雨が、朝方降っていても夜が明けると止んでいるケースが多かったので、どうせ今日も止むだろうと考え、ランニングの準備だけはして夜明けを待った。その間に、昨日のブログの記事、森浩美『終の日までの』の感想をアップした。

6時過ぎ、あたりが明るくなり始める。雨音は確かに止んでいた。でも、明るくなってきた窓の外を見てちょっと驚いた。雨が雪へと変わっていた。これで朝ランに来る人はいないだろうなぁとぼんやり思いながら窓から雪の様子を眺めていたら、どんどん振り方が激しくなっていく。最初は小粒だったのが、徐々に大粒の雪に変わっていき、7時を過ぎたあたりで、これは僕1人であってもジョギングは無理だと思った。

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《自宅窓からの定点観測。雪は昼過ぎまで降り続いた。》

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『終の日までの』 [森浩美]

終の日までの (双葉文庫)

終の日までの (双葉文庫)

  • 作者: 森 浩美
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2017/02/16
  • メディア: 文庫
内容(「BOOK」データベースより)
母が他界した五年後に、独り暮らしの父が亡くなった。納骨を済ませ子供たちは実家に集まり、ぽつりぽつりと両親の想い出話をする。遺品整理を始めたところ、父は意外なものを遺していた。そして初めて父の家族に対する想いを知るのであった(「月の庭」より)。大切な人の死や老いに直面したとき、生きている今、何をすべきか…。前向きに生きるその先には、救いの光が見えてくる。“人生の閉じ方”を描く「家族小説」第八弾!

森浩美作品は久しぶりだなと思って最後にいつ読んだか調べてみたら、2014年6月の『ひとごと』だった。その時の感想の中で、経済学の「限界効用逓減の法則」という言葉を使い、森作品を沢山読んできて、多く読むにつれて何となく展開が読めてしまい、味わえる感動も少なくなってきたなどと書いていた。

約3年のブランクを置いて久々に読んだ森作品は、ひと言で言えば新鮮だった。今回扱ったテーマも良かった。良かったという言い方には語弊もあるけれど、身近な人の死を絡めた短編が8編収録されている。家族小説というジャンルからは外れるものではないが、これだけ「死」を絡めると、ある意味では鮮度が増す。昔の重松清作品でもよく扱われたテーマで、「重松清?」と錯覚させられるぐらいにイメージが近い。そして、暗いエンディングにしていないところがいい。それに、舞台が中央線沿線っぽいのもいい。

どの作品も、扱っている「死」も誰の目線かも異なる。職場の元上司や出世頭の同僚の死だったりもするし、本人の自死だったりもする。勿論家族小説だから家族は登場するが、亡くなる人は家族でないケースもある。1編40ページほどなので1話ごとで区切って読めるのが良い。

どの作品も良かったけれど、強いて挙げるなら最後の「三塁コーチャーは腕をまわせ」だろう。僕が妻とショッピングに行くとよく言うのが「迷ったら買え」である。やって後悔するよりもやらないで後悔する方が後悔の度合いが大きい。今のように周囲が輸入品ばかりの小さな国に住んでいるとなおのことで、お店にある品物を見て買おうか買うまいか躊躇して結局買わなかったりすると、翌日同じお店に行くと、もうその品物はなかったりする。その時の悔しさといったらない。

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タグ:終活
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プナサンチュ水力発電事業の遅延 [ブータン]

プナサンチュ第1、第2水力発電所、完工遅れる
Punatsangchu I to be delayed to Dec 2022 and Punatsangchu II till Sept 2019
The Bhutanese、2017年3月4日、Tenzing Lamsang記者
http://thebhutanese.bt/punatsangchu-i-to-be-delayed-to-dec-2022-and-punatsangchu-ii-till-sept-2019/

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【ポイント】
プナサンチュ第1水力発電所(1200MW、以下P-1)は、これまで2019年7月完工見込み、プナサンチュ第2水力発電所(1020MW、以下P-2)は2018年12月完工予定として工事が進められてきた。しかし、2月に事業体(以下、PHPA)よりブータン政府に提出された報告書で、前者は2022年12月まで、後者については2019年9月まで完工が遅れる見通しであることが初めて示された。

特に、P-1は当初2016年11月完工とされていたものが二度目の下方修正となり、しかも今回の3年半の延期により、2018年7月から始まる第12次五カ年計画期間中、年間106億ニュルタム規模の収入機会を失うことになる。

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タグ:水力発電
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『フィードバック入門』 [仕事の小ネタ]

フィードバック入門 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術 (PHPビジネス新書)

フィードバック入門 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術 (PHPビジネス新書)

  • 作者: 中原 淳
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2017/02/18
  • メディア: 新書
内容(「BOOK」データベースより)
年上の部下、育たない若手…多様化する職場の人材に対応できず、部下育成がおろそかになっている現代のマネジャーたち。そんな悩みを解決する、日本の企業ではあまり知られていない人材育成法、それが「フィードバック」。「成果のあがらない部下に、耳の痛いことを伝えて仕事を立て直すこと」と定義されるこの部下指導の技術について、基本理論から実践的ノウハウまでを余すことなく収録。「フィードバック」の入門書にして決定版の1冊。

以前、ある論文を書くときに、中原淳さんのセミナーでの発言録を参考にさせてもらったことがあるが、著書を読むのはこれが初めてである。僕が健康診断受診のために日本に帰っている間に発刊となり、日経新聞の広告欄でもデカデカと取り上げられていたこともあり、ちょっと読んでみようかと思って購入。日本からブータンまでの長い移動時間の後半、『インターネットの次に来るもの』読了後の読み物として手に取り、まさにパロ空港着陸の少し前にようやく読了した。

マネージャーの立場としては、本書の紹介欄の文章には惹かれるものがあったのは事実。但し、今僕が年上の部下や、育ってない若手で悩んでいるわけでもないし、成果が上がらない職場で苦慮しているわけでもない。世界中を見渡してどうかと言われると困るが、少なくともこの国においてはよく働いている職場である。だから、広告の殺し文句が心に響いたわけではないが、僕の部屋が個室になっているために、他のスタッフの執務室で普段何が起こっているのかが見えにくいという難点は抱えている。

個室にいるからコミュニケーションが少ないのだと口さがないスタッフに直言されたこともある。そういう人ほど僕とのコミュニケーションにメールを多用する。メール打ってる時間があるなら、直接相談しろと言いたいが、メールの使用は各々の出来上がった仕事のスタイルとも関連しているので、僕に合せろというのも難しい。取りあえず、その人だけに即答すればいいものはワンセンテンスのメールで返信。ちょっと込み入ったものは直接送信者の席に行って立ち話をする。また、庶務担当スタッフの仕事を半ば肩代わりする形で、書類を持ってその作成者のところに出向いて直接手渡して会話を交わすようなこともやる。今のところ、それくらいしかできていない。

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ブータン国際マラソン参戦記 [ブータン]

高橋尚子さんが1月にブータンに来られた際、ブータンが陸上長距離の高地トレーニングには結構向いているかもとブログでも書いたが、それじゃあブータン国内で開かれるマラソンの最高峰がどんな大会なのかもご紹介した方がいいと思い、3月4日のブータン国際マラソン(以下、BIM)を自ら経験してみることにした。僕にとっては1998年のいびがわマラソン以来、なんと19年ぶりのフルマラソン挑戦である。

ブータン五輪委員会(BOC)の方に聞いたところでは、昨年の参加者は350人ぐらいだったそうだが、あまりにもショートノーティスな募集で、外国のマラソン愛好家からクレームが付き、今年は昨年12月末から募集を開始し、おかげで昨年よりも多くのランナーが集まったそうである。

去年のコースは知らないが、今年はガサ県内のスタート地点からプナカ・ゾンまでの一方向のコースとなっている。スタート地点の海抜は1800メートル弱、プナカ・ゾンは1200メートル強で、高低差は約500メートル、しかも基本的に下りである。ガサまでの道路は、最近ようやく車が通れるようになったぐらいだから、フルマラソンのコースの最初の10キロほどは、未舗装の不整地を走ることになる。トレイルランの延長のようなコースだ。

コースが一方通行だから、当然、ランナーはスタート地点までバスで輸送される。当日朝5時50分、フルマラソンの部参加者は送迎バスに乗り込み、42km先のスタート地点に移動する。1時間30分のバスの旅だったが、周辺に座っていた外国人ランナーと話していたら、わりとあっという間に着いてしまった感じである。僕のまわりには、隣りのアッサム州から車ではるばるやって来たというインド人ランナーや、家族の仕事の関係で米国に住んでいて、米国内のフル、ウルトラマラソンに出まくっているというブータン人女性ランナー、世界各地のウルトラマラソンを転戦していてお互い顔見知りという香港人美人ランナー、タイ人シニアランナー等が座っていた。話を聞くだけでも飽きない。東京マラソンに6回出たという人もいた。皆BIM発参加である。

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《アッサムから来たランナーとツーショット》

7時20分、バスを降りる。スタート地点が急峻な山に囲まれた谷間で、吐く息が白いというのに驚かされた。プナカの前日の最低気温は12度だったので、僕はスタートから半袖Tシャツ1枚で走るつもりでいたが、この寒さはつらいと思い、念のために準備してきていた長袖Tシャツを着重ねすることにした。 しばらく待っていたら、後続のバスに乗ってきた知り合いのブータン人ランナーにも会った。去年のBIMのハーフの部で女子1位になった女子大生ランナーで、これが初フルだという。

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《女子優勝候補とパチリ。結局優勝した》

8時、レーススタート。このコースは基本的には500メートルの下りであるが、最初の5キロの下りの急さ加減と、未舗装で石がごつごつとむき出しになっている不整地の下りコースに戸惑った。こんな不整地を走る練習は今まで全くしてないし、しかもそれが急な下りなので、バランスを崩すとぎっくり腰になりそうだ(僕は腰痛持ちである)。それなりにそろそろ走ったつもりだが、この下りは後半にツケが回ってくるのではないかと気になった。今から思えば、この前半の下りでもう少し自重していれば良かったと思う。

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タグ:マラソン
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インターネットの次に来るもの [仕事の小ネタ]

〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則

〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則

  • 作者: ケヴィン・ケリー
  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2016/07/23
  • メディア: 単行本
内容(「BOOK」データベースより)
人工知能、仮想現実、拡張現実、ロボット、ブロックチェーン、IoT、シンギュラリティ―これから30年の間に私たちの生活に破壊的変化をもたらすテクノロジーはすべて、12の不可避な潮流から読み解ける。前作『テクニウム』でテクノロジー進化の原理を鮮やかに描き出した著者の待望の最新刊。ニューヨークタイムズ・ベストセラー。

ブータンに戻ってきた。バンコク~パロ間のフライトがこれまでよりも2時間前倒しになったお陰で、羽田発の夜行便では乗継に十分な時間が取れないということで、羽田発のフライトを前回よりも早め、前日16時にはバンコクに到着、そこから翌日の朝7時まで、空港構内で14時間以上過ごすという、疲れる行程にした。

そうすると睡眠を取る必要はあるにしても、トータルで24時間ぐらいの自由になる時間ができることになる。そこでやってみたのが、ちょっと分厚い専門書を、一気に読んでしまうというもの。選んだのは雑誌WIREDの編集長が出された近著である。羽田~バンコク便の機内で読み始め、途中居眠りとか食事とか、気分転換のウォーキングとかは入れたものの、断続的に読み進めて、約10時間かけてなんとか読み終えた。

こうした本は、読み始めるのにも読み進めるのにも相当なエネルギーが必要だ。日常の生活に戻ってからでは、いつになったら読み始められるか、いつになったら読了できるか、全く自信がない。旅行中というような特別な状況の中で一気に読む方がいい本だといえる。洋書では往々にして記述が冗長なところがあるが、本書の訳者は非常にいい翻訳をされていて、日本語でつまずくことは少なかった。よどみのない訳文に助けられたところもかなりある読書だった。

さて、何故この本を選んだのかというと、今世界で起こっていること、その延長線上にある不可避の未来への理解を一度整理しておきたいと思ったからだ。ブータンは急峻な山に囲まれ、今でも純朴そうな人々が農作業にいそしむ姿を目にするので、世界で起こっていることは忘れて、刹那的に毎日を過ごしていられる。でも、その間に世の中は着々と変化していて、ブータン人も、そこに住んでる僕らも、それに翻弄されるしかないという事態に直面するかもしれない。

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