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『日本人なら知っておきたい日本文学』 [読書日記]

日本人なら知っておきたい日本文学 ヤマトタケルから兼好まで、人物で読む古典

日本人なら知っておきたい日本文学 ヤマトタケルから兼好まで、人物で読む古典

  • 作者: 蛇蔵&海野凪子
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2011/08/25
  • メディア: 単行本
内容紹介
紫式部、藤原道長、菅原孝標女、鴨長明……
「名前だけ知ってるあの人」が大好きになる教養コミック!
累計140万部突破のベストセラー『日本人の知らない日本語』著者、待望の最新刊!!
『日本人の知らない日本語』『日本人の知らない日本語2』が累計140万部のベストセラーとなった著者の、待望の最新作です。 日本文学上の有名人である「清少納言・紫式部・藤原道長・安倍晴明・源頼光・菅原孝標女・鴨長明・兼好・ヤマトタケル」の9人について、一般にあまり知られていない人物像をマンガで紹介します。笑ったり共感したりするうちに、古典そのものに興味がわく教養コミックです。
この著者の組合せは、『日本人の知らない日本語』シリーズで有名だが、これまで日本語教師だった海野凪子さんがメインの著者だったのが、「日本文学」の方はマンガ家蛇蔵さんの方がメインライターになっている。

折角なので『枕草子』の著者として有名な清少納言について書かれた第1章の吹き出しを幾つかご紹介してみよう。
にくきもの――。
急用のときに来て、長話する客。特にこっちから断れないえらい人が困る。
人のことは「羨ましい~~!!」 自分のことは「私かわいそう!!」 どうでもいいことは「教えて教えて!!」
――なんて言う手合いもキライ。
眠たくて横になってる時の蚊。あれはイラッと来る。
それから、前の彼女(モトカノ)のことを口に出してほめる男。
昔の話と思っても腹が立つわ!!
見苦しきもの――。
昼間からイチャつくブサイクカップル。(顔が見えない夜にやれ) 子供が騒いで物を壊しているのに、「あらだめよ」とニコニコ笑って言うだけの親!! どうにかして欲しい。
(こっちがきつくも言えないしさ~、親がしかれっつーの、じれったいわ~)
どうですか?こんな調子で古典の紹介をされていたら、古典もう一度読んでみようかなという気になりませんか?その他にも、ぐるぐる悩む紫式部とか、『今昔物語』に登場するイケメン戦隊司令官・源頼光とか、『更科日記』の著者である夢みるオタク少女・菅原孝標女とか、こだわらない家作りにこだわった『方丈記』の鴨長明とか…。


最近、京都市上京区の晴明神社と隣の土産物店がそのグッズの販売をめぐって対立していて話題になった平安の陰陽師・安部晴明も、「年収2億円以上の高給公務員」と評されて紹介されている。彼が登場するのは『大鏡』という古典文学だ。ただ、『大鏡』自体で描かれている中心人物は藤原道長であり、安部晴明はバイプレーヤーの1人でしかないが。

ことほどさようで、本書では古典の著者を取り上げているケースと、著者不明の古典の中で登場するキャラを取り上げているケースが混在している。『今昔物語』で源頼光が登場する説話は確かに魅力的なストーリーの1つであるが、『今昔物語』には「羅城門」や「芋がゆ」、「わらしべ長者」等も収録されているし、全体としては大変面白い説話集になっていると思う。

この本を見せたらうちの小六の娘もたいそう喜んで読んでいた。描かれている登場人物のイラストも、女性はかなりかわいいし、男性はイケメンにデフォルメされていて、マンガとしても娘の参考になる。中学に入学したらマンガ研究会に入ると今から宣言しているうちの娘に、「マンガもいいが中味も大事だよね」というのを悟ってもらうにはこういう本が最適だ。小学生時代にポプラ社の児童古典文学全集を読破するぐらいよく古典は読んでいたオヤジとして、マンガでもなんでもいいから、古典に興味を持ってもらう入門書として本書は高く評価したいと思う。

勿論、この本は僕にとってもヒットだった。僕自身が古典と向き合ったのは高校時代以来のことで、特に高校時代の古文では、『枕草子』にしても『徒然草』にしても、『小倉百人一首』にしても、とかく受験対策で勉強の対象でしかなかった。こういう向き合い方をしていると古典を読むのも苦痛になる。だから受験が終わった途端に読まなくなってしまった。しかし、この本読んだら、もう一度「枕草子」や「更科日記」を読み直してみたくなった。著者が描いている当時の世相や人々の姿を見ていると、時代は変わっても人がやっていることは大して変わらないのだと思ったし、今どきの若者がどうこう言われても、同じようなことを昔の若者も言われていたんだなというのがわかって面白い。


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