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肩の荷が ちょっぴり下りた 夏の午後 [地域愛]

50の足音が近付くにつれて、同窓会をという声があちこちで聞こえるようになってきた。去年は高校、今年は大学のサークルの同窓会が行なわれた。そしてこの夏は、小学校の同窓会が12日(日)に故郷で開催されたのである。そして、普段から「人間嫌い」を公言して憚らない僕も、里帰りの最中に開催されたこの会に出ない道理もなく、出席してきた。

今がそういう時期なのだろう。アラフィフティーということよりも、同級生だった女子のほとんどが結婚して子供をもうけ、その子供が大学入学や就職して手がかからなくなるのが今の時期なのだろう。どの同窓会もそうだが、やろうやろうという声は女子から起こってくるようだ。それも、小学校時代のイメージからすると予想もつかなかったような子が積極的に幹事役を務めてくれる。今回もそんな感じで決まったらしい。今回、60余名の同窓生のうち、38名が集まった。これはすごいことだと感心する。

重松清の小説を読んでいると、卒業して何十年も経つと共有していない時間の方が圧倒的に長く、久し振りに会っても話が続かないというシーンがよく出てくる。確かにそれはあると思う。今回驚いたのは、出席欠席を問わず、東京に生活の拠点があるというのがどうも僕だけらしいということだった。ほとんどの出席者は故郷の町か、あるいはその周辺に住んでいる。遠い人でも大阪あたりだという。同じ故郷でも、高校あたりにまでなってしまうと、卒業してからの生活拠点の分散度合いが大きく、簡単には集まれなくなる。

そういう意味では、話の共通点を見出すのに最も苦労しそうなのが僕だったのではないかと思う。でも、実際そうはならなかった。僕らの町では、小学校を卒業して進む中学校が1校に決まっている。9年間をともに過ごしているので、その頃の思い出話になると、誰かしらが何かしらを必ず覚えていて、繋ぎ合わせるとかなり楽しい宴会の場になった。3年生か4年生の時に、僕が近所のクラスメートの女子にとった「恥ずかしい行動」、本当に恥ずかしいから本人を前にとても言い出せなかった思い出話も、相手の方から言われると笑い話にしかならない。そういうのを異常によく覚えている奴がいたりもして、午前11時から始まった同窓会は、15時に一次会がいったん散会したものの、その後場所を変えて18時30分から22時過ぎまで続いた。

ただ、改めて思ったのは、僕らの仕事を説明することの難しさだ。「何やっとるの?」と聞かれると、今の僕だったら、相手の理解のしやすさを考えて「文筆活動」と答えるだろう。それが今の僕の仕事を表現するのに最も近い。実際、里帰り期間中も、時間の許す限り実家のPCに向かい、今年1月に出した自分の本の英訳チェック作業に取り組んでいる。他の人の文筆活動の支援もしているけれど、今の僕の作業の中心は自分の本の英訳だ。でも、僕がインドでやっていたことはそれとはまったく違うし、我が社が全体としてどういう会社なのかを説明する際には、僕がインドで取り組んでいたことを説明する方がわかりやすいに違いない。それと今の自分の仕事とのギャップが大きすぎて、僕は今でも自分の仕事をうまく他人に説明できないでいる。

この時期に同窓会の話が持ち上がったことに関して、これは今月下旬に予定されている僕らの学校の校舎の取り壊しと関係があるのではないかと思ったのは僕だけではない。建物の老朽化に伴い、新しい校舎に建て替えられる。以前ブログでもご紹介した通り、僕らが「20年後に掘り返そう」と言って体育館裏に埋めたタイムカプセルは、6年後の夏に体育館の建て替えの際に掘り起こされ、その埋め直し作業を僕は1人で行なった。名電(現愛工大名電)の工藤公康投手が甲子園でノーヒットノーランを達成した夏のことだ。

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タイムカプセルを埋めた場所を知るのは僕だけであり、それが僕の心の負担となってきた。卒業後20年どころか36年も経過してしまったが、同窓会での話題は当然タイムカプセルにも向く。一次会散会後、それじゃ母校に行って埋められている場所を確認しようということになった。全員ではなかったけれど、多くの同級生が母校の校庭に侵入し、このあたりではないかと確認した。僕が31年間1人で持ち続けた情報をこうして同級生と共有でき、ひとまずはホッとした。

間もなく取り壊される校舎を前に、グループ写真を撮影した。これで誰かが家からスコップを持ってきて、実際にその場で掘り起こす作業まで始められたら、どこかのドラマに出てくるようなシーンになったに違いない。

多くの出席者が、卒業アルバムを持って来ていたが、さすがに卒業文集を持って来た人はいなかった。でも、6月末に僕が故郷で行なった講演会のことを覚えていてくれた子が何人かいて、「卒業文集に書かれていた将来の夢をそのまままっすぐ形にしてるやないの」と言われた。嬉しかった。そう、今の「文筆活動」は本意ではない部分も相当あるが、それはともかくとして、当たらずしも遠からずぐらいのことはやってきていると僕も思っている。胸を張って、休み明けの仕事には臨もうと思う。思い出深い夏休みになった。

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