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『評価の基準』 [自己啓発]

評価の基準 正しく評価される人が何気なくやっている小さな習慣

評価の基準 正しく評価される人が何気なくやっている小さな習慣

  • 作者: 國武 大紀
  • 出版社/メーカー: 日本能率協会マネジメントセンター
  • 発売日: 2017/05/31
  • メディア: 単行本
内容(「BOOK」データベースより)
必要なことは「金銭的報酬」「地位的報酬」だけではない。自分の存在が認められ、必要とされ、また自分もしつかり貢献することで、成長を実感できること―。第3の報酬たる「心理的報酬」を手にするために、働く場所で何をすべきか?どうあるべきか?

まず最初に、國武さん、遅ればせながら、書籍刊行おめでとうございます。同じ業界で仕事してきて、著者を知る者として、コーチングの道に転身されて早々、この本を出されたというスピード感には驚かされたし、出版社の強烈プッシュも印象的な本である。

以前、中間管理職になったばかりの頃、「上司力」とか「部下力」とか、そんなタイトルの付いた本を何冊か読んだ時期があった。上司としては部下のやる気を引き出すにはどうしたらいいか悩んだし、やる気を見せない部下とメチャ仕事ができる部下との組合せで、どうやったらチームとしての一体感が引き出せるかにも悩んだ。そうしたチームのマネジメントを僕に任せ、自身は黙々と深夜まで仕事をされる上司との関係にも悩んだ。もっと最近では、年下の上司に仕える身になった時の振る舞いにも悩んだ。今振り返っても、あの時どうしていれば良かったのかは正直よくわからない。

今はそういう、チームをまとめるとか、部下のやる気を引き出すとか、そういうのとは別の次元の、自分の率いる組織を、中長期的にどのような方向に導くのがよいのか、それを考えるのに時間を割いている。残業もそんなにしておらず、自分の考えを文章に落とす作業に相当な時間を費やしている。

50代も半ばにさしかかると、上から適切な評価を受けることに心を砕くよりも、組織内での自分の評価はほどほどでいいので、自分が外部者から適切な評価を受けることの方が気になってきた。本書は大きくは4部で構成されていて、①部下として上司から適切な評価を受ける、②上司として部下から適切な評価を受ける、③組織の外にいる関係者との適切な関係を築いて成果につなげる、④自分自身を適切に評価する、といった感じでまとめられている。今さら①や②を改善しようとしても、それを組織内で実践するのに使える時間は限られているが、僕の置かれた状況の中で最も参照しやすいのは、③の部分であった。

既に実践で心がけていることもあるし、やらねばと思っていてもなかなか思うようにできていないこともある。ここで述べられていることの多くは、自分も実践の方向性としては首肯しうるもので、腑に落ちるところが多かった。思っていてもできていない部分は、僕自身の限界でもあろうが、ちょっと前に読んだ『ビジネス・フォー・パンクス』で真逆の主張を読んで納得していた後だっただけに、『評価の基準』における人的ネットワークの形成努力に対する肯定的な記述は、果たしてそうなのかなと疑問なしとはしなかった。

メールよりも対面でのコミュニケーション等、本当なら部下がそうして欲しい、そうすれば組織としてのパフォーマンスが格段に向上すると思うところもあった。その意味では、僕が本書の内容を踏まえた上で、これを共通の認識基盤として、部下に対しても「これ読むといいよ」と推奨するのがいいのかもしれない。そう考えると、4部構成で4つの異なる視点を提示して、それぞれについて十ヶ条的なまとめ方をされちる本書は、誰がどんな立場であったとしても読んで得るものがある、かなりコストパフォーマンスの高い本だとも言える。

余談だが、興味深いことに、ブータンの人々は、人事評価の段になると、自己評価がものすごく高いのに驚いている。日本の組織での業績評価は、正規分布の真ん中あたりに相当する、五段階評価の「3」というのが最も多く、これは評価者が期待していた仕事を、被評価者は期待された通りにこなしたということなので、決して悪い評価とは言えない。8割以上はここに入るのである。ところが、この話をブータン人にした上で、自己評価をさせると、多くの人が「1」を付けてくる。全サンプルの1%にしか該当しないところに自分は属するのだという、超ポジティブな自己評価をするのである。「普通」と評価されるのを嫌がる人たちなんだろう。

そういう人たちに、「こちらが期待したことを、期待した通りにこなしてくれたので、普通です」という評価をすると、「この人は、自分のことを正しく評価してくれていない」と思われてしまうのだろうか。確かに、本書で書かれているようなことをぎちぎちと実践してくれたら、僕も「おっ?」という意外感はあるだろうけど。

タグ:國武大紀
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