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農業機械の地場製作へ [ブータン]

地場製作の農機、農作業を容易に
Local machines make farming easier
Kuensel、2018年6月1日、Tshering Palden記者(パロ)
http://www.kuenselonline.com/local-machines-make-farming-easier/

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【ポイント】
パロの農業機械化センター(AMC)は、政府の第11次五カ年計画期間中に、ジャガイモ掘り機、ヘッジカッター(草刈機?)、カルダモン乾燥機を開発。3500人に対して人材育成研修を施し、さらに農業機械の評価基準の整備を行うことで、目標達成に貢献した。その裏には、日本人専門家による支援があった。

ジャガイモ掘り機(1台5000ニュルタム)は、耕耘機に取り付けて使用することで、パロの収穫時間の短縮に貢献。またカルダモン乾燥機(1台3万ニュルタム)は、カルダモンの品質にも関わる乾燥度合いの均質化の貢献し、既に南部各県で導入されている。

AMCは1983年設立。当初の設立目的は農民に機械サービスを提供することだったが、2016年にその機能は農業機械公社(FMCL)に分離移管され、AMCは現在、技術開発や技術標準化、農民研修実施等に特化。

5月31日に開かれた農業デーには、農業普及員や民間の農機販売会社関係者等、70人以上が参加。

◇◇◇◇

地元ニーズに合わせた農業機械化に向けて
Mechanising agriculture to suit local needs
Kuensel、2018年6月2日、Tshering Palden記者(パロ)
http://www.kuenselonline.com/mechanising-agriculture-to-suit-local-needs/

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【ポイント】
ブータンに初めて農業機械が導入されてからほぼ30年になるが、AMCが最近行った農家ニーズ調査では、農民の求める技術的ニーズは尽きることはない。除草、すき、貯蔵等で、農民はまだまだ課題に直面している。

AMCのキンガ・ノルブ所長によると、これまでのセンターの技術開発は、センター側で農民ニーズはこうだろうという仮説を立て、それに基づいて進められてきた。しかし、センターでは今後農民の声を直接拾う方法に変えていこうと指向している。

その1つが、ドラム式稲直播機。苗床管理や田植えなどの手間を省ける可能性があるこの農機の試作機は、近々サムテンリン(サルパン県)の地域農業機械センターを通じて20台が南部各県に配置され、一部農家の手で数年間にわたってテストされる。その結果に基づき、実用化の判断が下される。直播に合わせた除草機も開発されている。

AMCで開発される農機の多くは、他国で既に実用化されているものをブータン向けにカスタマイズしたものである。例えば、代掻き機(rice-pudding machine)は、日本からの輸入品だと8000~9000ニュルタムが相場だが、AMCが開発した試作機だと4000ニュルタム程度でできるという。

◇◇◇◇

さすが、クエンセルでAMCの追いかけをやっているツェリン・パルデン記者!6月に入った途端、彼の執筆によるAMC記事が立て続けに掲載された。1日目は日本人専門家の協力して進められた第11次五カ年計画期間中の事業の成果に関する記事、2日目は農民ニーズに真摯に耳を傾け、それに応えて農機の研究開発を進めようとする、AMCの今後に焦点を当てた記事となっている。狙いが明確で、しかもAMC所長に加えて受益農民の声も拾ってバランスよく記事を書かれている。欲を言えば1日目の記事で言及されている日本人専門家にも、せめて1人ぐらいはコメント拾って欲しかった。(今、AMCに日本人専門家って5人もいたっけ?という疑問もある。)

農民のニーズに耳を傾けるという姿勢はすごくいいことだと思うが、この記事を読む限りは試作品の製作はAMCの手でというところが前提で書かれていると思う。AMCにはそういう作業ができる工作機械が揃っているからそれも当然なのだが、インドのプネ郊外にあるビギャン・アシュラム(Vigyan Ashram)を昨年訪問して見てきたものとの比較で、AMCや記事文中出てくる地域農業機械化センター(RAMC)は農民がフラッと訪問して農機の改良について相談を持ち掛けても、応じて一緒に開発に取り組んでくれる体制があるのかどうかが気になった。ニーズ調査をやったからいいというものでもなくて、農民が自分で持っている農機具のちょっとした改良、カスタマイズであれば、自分でできるような施設の利用サービスがあってもいいんじゃないかと思うのですが。勿論、勝手に機械を使わせるのは安全面でも機械の保全の面でも課題があることも承知していますが。

ビギャン・アシュラムを見てきて思うことは、アナログ工作とデジタル工作を組み合わせて、より多様なモノづくりのニーズに応えられるような、ビギャン・アシュラム並みの工作能力をブータン国内で持てそうなのは、パロのAMCかデワタンのJNEC(ジグミ・ナムゲル工科大学)が筆頭候補だろうということだ。そういう方面への展開が期待できそうなクエンセルの記事だと感じた。

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