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『地方発ヒットを生む逆算発想のものづくり』 [仕事の小ネタ]

地方発ヒットを生む 逆算発想のものづくり

地方発ヒットを生む 逆算発想のものづくり

  • 作者: 渡辺 和博
  • 出版社/メーカー: 日経BP社
  • 発売日: 2018/03/15
  • メディア: 単行本
内容紹介
ヒットを作って「稼ぐ地方」へ脱皮しよう
地方の活性化にはさまざまなアプローチがありますが、本書はものづくりから地域に儲かるビジネスを持続的に作ることを目的にしています。特に、この先も地域とともに生き、地方をなんとかしたいと活動しているすべての人に向けています。
東京では、地方発の良いモノへの期待が高まっています。実際にこの2~3年だけをみても地域産品を扱う専門店は大規模なものから小規模なものまで増えています。都市部の消費者は地域産品を求めています。
ところがそんな消費者の期待とは裏腹に、地方の作り手に落とし穴があります。消費者の求めるものを調べることも、対応することも自分たちの良さをきちんと伝えることもせず、十年一日のごとく昔ながらのやり方・考え方を変えない事業者にたくさん出会います。

開発途上国で貧困削減に取り組む国際協力の関係者によく見られるのが、特定農産品や特定手工芸品に特化した技術指導である。それらは必要ないとは言わないし、技術知識やスキルアップができ、より良い商品ができれば、売れる可能性は確かに広がるだろうと思う。しかし、意外と盲点となっているのは、それらをどこでどう売るか、誰が買ってくれるのかについての考察である。良いものを作れば売れるという発想が見え隠れする。

そういう人たちがブータンに来て苦労されるのは、この国の生産者の発想である。基本的にあるものをあるがままに受け入れ、あるがままに売ろうとしているので、加工度を上げて付加価値を付けようとか、どこにでもあるようなものの中であえて自分の商品を買ってもらうために違いをアピールしようとか、そういうにはあまり考えない。質が良かろうが悪かろうが定価販売、少しでも売上アップを図ろうというガツガツしたところもあまりない。せめて、質の高いものはハイエンドのマーケットへ、普通のものはサブジバザールでといった、マーケットをセグメント化してそれぞれに違ったマーケティング戦略を取るといった工夫ぐらいはあってもいいと思うが、それもない。

質を上げようというところにインセンティブがないので、外から来て質を上げたいと奮闘する人は苦労する。まあ、そういう人たちも、良いものを作ったはいいが、作ったものをどこに売るのかと聞くと、「それは次のステップで」と言われちゃうことが多いのだが(苦笑)。

ただ、それが外国人観光客や外国に住む顧客に売りたいというのなら、ブータン国内の論理だけでは持たない。財布のひもが固い外国人消費者に買わせるなら、どういうものなら外国人が買うのか、ちゃんとしたリサーチが必要だと思う。そういうリサーチをして、その上でどのような商品なら売れるのかをもうちょっと詰めた方が良い。

本日ご紹介の本は、ページ数の割には主張はシンプルだった。商品づくりと地域資源の発掘、流通の選択やPR活動を、最終的なゴールである消費者の求めるものや生活スタイルから逆算して、各々の段階を組み立てようと論じられている。だから「逆算発想」のものづくりなのである。

そうした著者の主張を最初に明示しているから、後の記述もその主張を裏付けるものが続く。各々が頷けるものばかりだ。特に高知県の方には必読。この本自体が高知県の宣伝しているのではと思えるぐらい、豊富に事例が取り上げられている。

こういう本、1章でもいいので英訳してくれないかなと思う。
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U3

 マーケティングは苦手なわたしです。
 芸術においてはマーケティングなどすればそれは冒涜だといって非難されるのがオチです。昔、松任谷由実が若い女性の流行をリサーチして曲作りに生かしていると話して「そんなのは音楽じゃない」と言った有名ギタリストがいたことを思い出しました。
 しかし商品を売るにはそれは必要不可欠なのでしょうね。しか危機感のないところからはマーケティングの発想は出て来ないと思います。
by U3 (2018-06-16 16:25) 

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