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『「完璧なリーダー」は、もういらない。』 [読書日記]

宇宙兄弟 「完璧なリーダー」は、もういらない。

宇宙兄弟 「完璧なリーダー」は、もういらない。

  • 作者: 長尾 彰
  • 出版社/メーカー: 学研プラス
  • 発売日: 2018/03/20
  • メディア: 単行本
出版社からのコメント
本書は、20年にわたり3000回のチームビルディングを支援・促進してきた著者が、「自身とチームで成果を出す」方法を紹介するリーダーの教科書です。
◎完璧なリーダーはいらないこと
◎率先垂範、完璧なリーダーを目指す代わりに、肩の力を抜いて、あなたらしいリーダー像で支援的・促進的に他者と関わること
◎等身大のあなたらしいリーダーシップを活かすことでチームを作ること
この3つを理解し、実行するだけで、誰もがリーダーになることができます。
「リーダーたるもの優秀なければならない」という呪縛に苦しんでいる人にもおすすめです。

この週末、久し振りにフルタイムのオフを取ることができた。疲れがたまってきていたので、ちょっと胸の苦しさを感じていた。土曜日は全く外出せず、一日中家にいた。で何やってたかというと、動画サイトで『宇宙兄弟』を見まくっていた。

動画サイトで見るのは初めて。実はこのテレビアニメ、2012年から2014年にかけて放映されていた頃、最初は朝の放送だったので朝見ていて、2013年1月から放送時間が土曜夕方に変更になった後は、それが道場での剣道稽古前だったため、自宅でスタンバイしていてかなりの部分は見ていた。最終回までは見た記憶がなく、Wikipediaで調べてみたところ、見るのをやめたのはどうやら僕がクソ忙しい部署に異動になった前後だというのがわかった。きっと余裕をなくしていたんだろうな。

今さらなんで『宇宙兄弟』かというと、この多忙な2週間の間に、僕は当地での知人から本書を薦められ、実際に今週になってキンドルで読んでみたというのがある。その方は当地でリーダーとしてのお仕事についておられる方で、急にリーダーと呼ばれるようになって、どうあるべきかを考え、リーダーシップについて書かれた本を幾つか読まれたようである。それで僕にも数冊薦めて下さったのだが、その中の1冊が本書だったという次第。いちばんとっつきやすそうだったから、最初に読んでみることにした。

この手の、マンガを題材にして何らか日常の行動に際しての示唆を得るような書籍としては、以前、安田雪『ルフィの仲間力』というのをご紹介したことがある。この時にも思ったのだが、原作を読んでないので、原作がそこまで示唆に富んでいたのかどうかがイマイチイメージできずにいた。今回も、『宇宙兄弟』を題材にするのはいいにせよ、昔テレビアニメを見た時の印象では、確かにチームワークを重視する物語ではあったと思うが、南波六太を主人公にしてリーダーシップを論じるには、彼のリーダーっぽくない部分を相当無視しなければならないのではないかとも思った。六太がいたからチームがまとまったという、単純な話ではなかったような記憶もあったのだ。

そのため、アニメを見直してみようと思い立ち、土曜日はずっとこれをチェックして過ごした。

結論から言うと、やっぱり腑に落ちない部分もあった。本書の主張は、チームの中では誰もがリーダーになれるというものだと思うが、だから「南波六太=リーダー」だったかというと、そうでもない気がしたのである。バトラー室長だってリーダーだと思えたし、ビンスやピコだってリーダーだと思えた。各々が妥協せずにその本分をまっとうしている姿は、プロとはこういうものだというのを改めて感じた。ましてやちょっとの妥協や見落としが大きなミスにつながり、それが即人命にも影響を及ぼすような宇宙開発の世界で、やっぱり六太はナイーブに見えた。だから余計に、本書は六太を買いかぶり過ぎなのではないかと思えてしまった。

ただ1つ、本書を読んでみて学びというのもあった。55歳にもなろうというオッサンが今さらこんなことを言うのはおかしいけれど、いかに周囲の人々をよく見ているか、六太の姿を見て気付かされるのは、リーダーであろうとなかろうと、周囲の人をしっかり観察しておくことの重要性であった。僕もこの歳になるまでにいろいろなリーダーを見てきたが、「この人に付いていこう」という気持ちにはなれなかった人とは、すべからく僕のことを見てくれていなかった人たちであった。

僕もややもすると自分のことで頭がいっぱいになったり、仕事を片づけることで頭がいっぱいになったりすることがある。この仕事はあいつには頼めない、自分でやった方が早いと思うことも多い。(実際にやらせてみてあまりに同じ間違いを犯すので、安心して頼めないというのもあるんだけど。)仕事上関わりのあるすべての人に対して、こうした視線を送ることは正直言ってできないけれど、何人かに対する話しかけ方として、もう少し僕にもできることがあるのではないか―――そう気付かせてくれた読書であった。

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