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『ソーシャルパワーの時代』 [持続可能な開発]

ソーシャルパワーの時代―「つながりのチカラ」が革新する企業と地域の価値共創(CSV)戦略

ソーシャルパワーの時代―「つながりのチカラ」が革新する企業と地域の価値共創(CSV)戦略

  • 編著者: 玉村雅敏
  • 出版社/メーカー: 産学社
  • 発売日: 2016/07/31
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
出版社からのコメント
大好評『ソーシャルインパクトー価値共創(CSV)が企業・ビジネス・働き方を変える』の著者陣による2年ぶりの新刊!最新事例をもとに、ソーシャル・キャピタルを醸成し、つながりのチカラで社会インパクトを創出する方法を解説。共創の時代を見通すための1冊。

6月上旬、当地にお越しになられた慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスの玉村雅敏教授と短時間ながらお話させていただく機会があった。そこで玉村先生から謹呈下さったのがこの本で、6月の喧騒がようやく終わったので、三連休となった週末を利用して、ようやく読み終えることができた。

僕と同じ業界の人が執筆陣の取材への協力者として何人も出てくるが、玉村先生から本書をいただいた直後、あとがきで列挙されていた取材協力者の中に、僕が社会人になって最初に勤務した金融機関の支店にお勤めだった先輩のお名前があったので驚いた。「社会価値と経済価値の共創を促すインフラをつくる金融機関」として紹介されている飛騨信用組合の取材協力者の筆頭に名前が挙がっていて、念のために玉村先生にお尋ねしたところ、確かに岐阜の別の地方銀行からひだしんに転出した僕の先輩であった。僕が転職せずに、大学を終えて最初に勤めた地方銀行でそのまま勤め続けていれば、こういう面白い仕事も岐阜でできたのだろうなと思った。

「価値共創(CSV)」というキーワードで、つながりのネットワークを作っていくことが社会にインパクトを作り出していくという具体的な事例を、企業の取組み、地域の取組み、それに国際協力分野でのJICAの取組み等からいくつも取り上げて詳述されている。各々の各論部分での課題といったものにはあまり触れられていない。基本的には良い面が常に強調されていて、読めば自分自身でも何かができるのではないかと思えるヒントが詰まった1冊となっている。

特に、僕がここで2年以上取り組んできたいくつかの仕事について、僕自身はそれをCSVだとは意識してはいなかったが、CSVというレンズで見て的外れなことはしてないと確認できたのは嬉しかった。もっと言えば、僕自身は自分の取組みをひと言で言い表す言葉を思い付いてなかったけれど、本書を読んでいたら「こういう言い方もできる」という1つのヒントをいただけたと思う。また、僕は自分のここでの仕事を終えたら、自分でもそれをまとめて本にしたいと思っているのはこのブログの読者はご存知のことと思うが、それを1つの骨太のメッセージにまとめる際にも、この「つながりのチカラ」というのはキーワードにできるものだと確信している。

ただですね、やっぱりいいところだけを取り上げておられるような気はどうしてもしてしまう。JICAを持ち上げて下さっているのは同じ日本人としては嬉しいんだけれど、「JICAはもっとこうすべき」という辛口のメッセージがあっても良かった気もする。例えば、「日本センター」なんて、僕は、耐震建築とかバリアフリーとか、高エネルギー効率の建造物をショーケースとして見せるのにも一役買えるいい施設だとも思うし、著者もここがつながりを創る仕掛けになっているとして非常に日本センターを高く評価して下さっている。しかし、日本センターは2000年代の最初の10年ぐらいは盛り上がって世界9カ国にまで増えたけれども、その後は新設がないのはなぜなんだろうか。

先月末にはティンプーにも「スタートアップ・センター」と呼ばれるビジネス・インキュベーション施設ができた。「日本センター」というわけにはいかないかもしれないけど、インキュベーション施設を活用してつながりのネットワーキングをもっと仲介していくというのも必要なんじゃないでしょうか。或いは、首脳外交の中で話題として出たと聞いている柔道場建設にしても日本語検定試験実施にしても、バラバラで取り上げるというよりも「日本センター」という括りにしてしまった方が「つながりのチカラ」を発揮できるのではないだろうか。

まあそのへんはそれぞれこれまで背後で動かれていた方もいらっしゃるのだろうから、外野の僕が無責任にものを言ってはいけないかもしれないが、少なくとも僕自身は、自分の当地での存在意義を、「CSVのファシリテーター」とでも認識して、残りの任期をまっとうしたいと思った。

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