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地域に開かれた運動会 [ブータン]

ブータンの地域活性化に「運動会」を
Undokai for revitalising the community in Bhutan
Kuensel、2018年10月20日、Koji Yamada(JICAブータン事務所)
http://www.kuenselonline.com/undokai-for-revitalising-the-community-in-bhutan/

2018-10-20 Kuensel.jpg
半年ぶりぐらいで、JICAの所長の寄稿がクエンセルに掲載された。国民会議(下院)決選投票の結果が判明した翌々日。いまだに各選挙区の勝因敗因分析の記事ばかりが掲載されていて読む気が起きないクエンセルにおいて、清涼剤となるコラムである。

しかも、写真の掲載の仕方が目立つ。何かイベントごとがあるとすぐに集合写真が掲載されるのはいつものことだが、これだけの大人数の集合写真は滅多にない。白地の布に書かれた「運動会(HPE Festival)」の文字もしっかり目立っている。相当手厚い扱われ方だと思う。

青年海外協力隊の方が企画される運動会の記事は、これまでも度々クエンセルには掲載されてきた。写真だけだったこともあるし、写真付き記事だったこともある。でも、これらの活動を主導してきた協力隊の方々の個々の学校、大学での活動を総括して、1つのコラムとして運動会の可能性を示した今回の投稿は、後々にまで引用できる貴重な資料となっていくだろう。

選挙期間中ということでメディア露出は控えめだったが、9月29日にはパロ教育大学、10月6日にはタシガン県のゴントゥンというところで運動会が開催されたらしい。パロ教育大学の運動会は、6月にスポーツフォートゥモローの助成で日本を見てきた体育学部の先生方が、それを学生と一緒にブータン的解釈を加えて興味深い種目を考案した、かなり創造性のある運動会だったという。

タシガンの丘の上で開かれたゴントゥンの運動会は、裸足で種目に参加している子どもも多く、父兄参加も相当あったようだし、県内のいくつかの学校の校長先生も観戦に来られていたらしい。こういうイベントをやると、水分補給のために出されるリフレッシュメントのジュースのパックが散乱したりすることが多いが、この運動会は「ゴミゼロ」を掲げ、種目の合間に「クリーンアップ・タイム」を設ける等の工夫があった。父兄参加の種目も準備されていたが、そればかりではなく、お母さんや女性教員が参加できる種目も用意されていた。そして、日本の運動会の華、組体操も!!

コラムでは、ゴントゥンの運動会に来賓として来られたタシガン県内の校長先生が、このイベントを高く評価して、自分の学校でも運動会を開きたいと仰っていたと紹介されている。校長先生曰く、今まで学校で行われていたスポーツイベントは、運動能力に優れた生徒だけが選抜されて、そうでない生徒は応援するしかなかった。でも運動会は、生徒一人一人が何らかの役割を担い、全員が分け隔てなく参加できる。教員や父兄だけでなく、観戦に来た地域の人も参加できる。地域の中につながりを作り、GNHの領域の1つである「コミュニティの活力」にも貢献できる仕掛けなのではないかと思われる。

この記事、出たタイミングもかなり絶妙で、先に述べた2つの運動会を受けて、次に開催されるハ県カツォの運動会の事前広報も兼ねている。カツォでは昨年も同じ小学校で運動会が開かれており、今回が二度目。協力隊員の任地で二度目の運動会が開催されるのは今回が初めてらしい。

この地域では、日本環境教育フォーラム(JEEF)がJICAの草の根技術協力事業として、カツォを含む3つのゲオッグ(郡)で、20世帯を越える住民に研修を行い、農村ホームステイできる環境を整えて来られた。僕も何度かホームステイさせてもらったが、毎回ホストファミリーの方々とのコミュニケーションでは難儀するし、客室に引っ込んだら読書机もないので寝るしかないのだが、それでも空気の澄んだ山間の集落での朝のすがすがしさといったら、なかなかのものである。リフレッシュできる。また、JICAは別の技術協力で、地元の物産を出せる企業家を育てようという試みもされてきたと聞く。なので、このコラムの中では、ホームステイや地元物産販売ブース等についても言及されている。

ハに行こうと思ったら、ティンプーからは片道4時間近くはかかる。運動会に行く人は、前泊するか、当日朝5時過ぎにティンプーを出発して、運動会終了後に後泊することが想定される。運動会自体を地域に開けとコラムでは提唱されているが、ことハに関しては、観光の目玉イベントにだってなり得る。ハに観光客を呼び込む仕掛けとして、運動会が今後定着していくかもしれない。

10月27日はどんな運動会になるんだろうか?なかなか楽しみなイベントだ。また、このコラムを読んでいたら、日本に帰ったら自分も地域の運動会にはもうちょっと深くかかわろうかなと思えてきた。

タグ:JICA GNH 協力隊
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