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機会を奪っているのは外国人の方か? [ブータン]

新たに4職種で外国人締め出し
Foreign workers are now closed to four more occupations
Kuensel、2018年11月3日、Rinchen Zangmo記者
http://www.kuenselonline.com/foreign-workers-are-now-closed-to-four-more-occupations/

2018-11-3 Kuensel03.jpg
【ポイント】
労働省関係者によると、11月より、4つの職種について、政府は外国人労働者の就労許可証の更新、新規発給は行わないことになった。この措置は、2012年制定の外国人労働者採用管理規制法に基づくもので、対象となるのは「家具大工」「建築士」「建設工事監督」「就学前教育(ECCD)管理士及びスタッフ」の4つである。

この措置は、同職種でのブータン人労働力の活用促進と技能向上の機会提供を狙ったものでもある。ソナム・ワンディ労働局長によると、「国内で同等の技能を持った人材が得られるのであれば、外国人労働者の技能を活用することはできない」という。これら4職種については国内人材に十分な技能があると同局長は主張。

同様に外国人労働者の就労不可とする職種はこれまで28職種あった。これには「会計士」「行政官」「企業管理職」「コンピュータ・オペレーター」「電気工」「水道工」「庭師」「受付」「仕立屋」「警備員」等が含まれる。今回の4職種追加で、32職種となる。

一方、労働省が10月20日及び22日に公告した内容では、「土木技師、電気技師」「小中学校教員」という2職種も含まれていた。ソナム・ワンディ局長によると、この2職種についても検討は行われたが、最終的にはリストから削除されたという。先の公告は、ドラフト段階のものが誤って公開されてしまったものだという。

労働省が実施した調査によれば、2016年、17年に「家具大工」の研修を受けた国内人材は344人おり、うち職に就いている者は176人しかいないという。家具製造業は国内に408の事業所があり、そこで働いている外国人労働者は285人にのぼる。同様に、「建築士」も国内には十分な人材がいるのに、4年間無職状態の者もいる。ECCDは新しい概念だが、既存の教員ならこの仕事をこなせるだけの十分な技能がある、そう労働局長は強調する。

同省統計によると、現在ブータン国内で就労している外国人労働者は5万3000人いるという。

◇◇◇◇

10月20日、22日にクエンセルに掲載された公告が波紋を呼んでいる。当初の公告では6職種で外国人に就労許可を出さないということになっていたが、その後「小中学校教員」が取り消され、さらに「土木技師・電気技師」も取り消された。当初公告を単純に「謝り」と言い切っちゃってる労働局長もスゴイ。

じゃあ、やってみてもらいましょう―――と、売り言葉に買い言葉にはなってしまうわけです。

労働省の言い分は、その職種に就くための研修を受けた人材は国内には十分いるのだから、外国人労働者を活用する必要はないということになるわけだが、そこで考えなければならないのは、その職種に就くための研修の内容と、研修受講者の就業意思、の2点だろう。

労働局長は職業訓練校の卒業生のことを話しているところもあると思うが、職業訓練校の授業内容が実際の労働市場のニーズと合っているのかどうかは疑ってかかってみてもいい。例えば「水道工」、チュメの職業訓練校で水道工コースがあるが、一般的な民家での水道敷設については扱うが、ティンプーの建設ラッシュで建てられている何階建てかのビルの水道敷設については扱っていない。ビルのメンテナンスについては扱っている職業訓練校がそもそもなく、ティンプーでビル・メンテナンスを扱うブータン人企業経営者によると、人材確保が非常に難しいという(「電気技師」が落とされた理由はそんなところにあるのかも。)

もう1つは、そういう職業訓練を受けた後の修了生が、どれくらい本気で求職活動をしているのかという別の課題もある。職にあぶれているという家具大工の話もあるが、えり好みしているからこういう状況になっているのではないかと思えるふしもある。そもそもブータン国内に5万3000人もいるという外国人労働者って、ブータン人労働者をクラウドアウトするために来ているのではなく、多くはブータン人労働者で労働需要が埋まらないのでそのギャップを埋めている側面もあるのではないだろうか。

僕の身近なところでも、「兄弟全員仕事がなくて自分が頑張らなきゃいけないから仕事紹介してくれ」と僕にすがってきた高卒の若者に、「それじゃあ日本のゼネコンさんの建設工事現場を紹介しようか?」と水を向けると、キョトンとしていた。建設工事現場は想定外だったようであった。なんでそんんなことを訊くのかという顔をされては、こちらも本気で付き合う気持ちは薄れてしまう。

今回の労働省の決定は、民間セクター対象だとされているので、青年海外協力隊の隊員の方の就労許可証発給に即座に影響が生じるものではないとは思うが、それでも気になるのは、日本のゼネコンさんの建設工事監督とか寺院再建のお手伝いで時々来られているような日本の大工の方とかには影響があるのではないかということである。注意はしておきたい。

それにしてもです。こういうのが結果どうなるのか、外国人労働者を締め出して、結果ブータン人の雇用は促進されるのか、見ものです。

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