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ブータン版「マネーの虎」? [ブータン]

5つの事業アイデアがジャブ・チョールに上がる
Five business ideas pitched for Jab-Chor
Kuensel、2018年12月25日、Phurpa Lhamo記者
http://www.kuenselonline.com/five-business-ideas-pitched-for-jab-chor/
【ポイント】
新設された投資家向けビジネスアイデアプレゼンテーション「ジャブ・チョール(Jab-Chor)」では、24日に企業家の事業提案5件がピッチされた。主催は王立通貨庁(RMA)。

(1)ニマ・モクタン「フリーランサー・ブータン」:
フリーランス向け仕事マッチングポータル。既に事業自体は始まっているが、この投資家向けプレゼンで、オフィス用具、資機材、文具等を調達し、ブータンの若者向け研修施設を整備する資金を調達したいとアピールした。

(2)ペマ・チョゾム「チェチェ・サニタリー・パッズ」:
女性生理用品の低価格生産し、セントラルスクールや病院、尼僧院、農村集落等に販売。資金調達により、機械とボレロ(4WD)を購入したいとの由。

(3)ジグミ・テンジン「ハウジング・ドット・BT」:
不動産オンライン取引プラットフォーム。ティンプーには5,000棟もの建物があるが、年間で375件の賃貸契約絡みの紛争があると指摘。

(4)ダン・クマール・シャンデン「エコ・ウェイスト・ソリューション」:
ワンデュポダン県とプナカ県において、廃棄物処理を請け負い。ゴミの積換えステーションの設置資金の調達を企画。

(5)サンゲイ・ゲンポ「グリーン・パス」:
タシガン・タウンのホテルやレストランを顧客とした廃棄物処理業者。投資家からの出資を受け、ゴミ分別機と輸送トラック調達による設備投資を行いたい由。

ジャブ・チョールは、事業開始に必要な初期投資の資金調達を必要とする若い企業家やスタートアップを、資金を持ち投資対象を探している個人や企業と結びつけるためのプラットフォーム。このパイロットイニシアチブは、エンジェル投資家の概念に触発された。 エンジェル投資家は、事業の初期段階で企業家やスタートアップに資金を拠出する裕福な個人であり、資金と引き換えに持株を有することになる。

◇◇◇◇

ハウジング・ドット・BT、出資を受ける
Housing.bt receives investor through Jab-Chor
Kuensel、2019年1月5日、Phurpa Lhamo記者
http://www.kuenselonline.com/housing-bt-receives-investor-through-jab-chor/
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《RMAのFacebookから》

【ポイント】
12月24日のジャブ・チョールでピッチされた5つのビジネスアイデアのうち、ジグミ・テンジンによる「キッチン・BT」が初めて1人の投資家からの資金提供を受けた。ヤルケ・グループ(Yarkay Group Private Limited)が、200万ニュルタムの出資を決めたもの。同社マネージングディレクターのプブ・ザム氏は、投資家が若い起業家を支援するための模範を示すことが重要であると述べた。「ハウジング・BTは輸入があまり必要ないビジネスで、市場はブータン国内にあり、サービスの受け手も国内にいますので。」ハウジング・ドット・BT社はこの出資を固定資産と運転資金に投入する予定。

様々な公的機関がこのイニシアチブに参加。 ティンプー・テックパーク(TTPL)は、出資者を求めているる潜在的なアイデアを持つ若者グループを選抜する。ブータン商工会議所(BCCI)は、出資者参加登録を担当し、投資家の参加を調整するための正式なチャンネルを提供。王立通貨庁(RMA)の法人登記部門は、契約条件、ビジネスルール、および庁内法務チームによる起業家支援を仲介する。ブータン王立証券取引所は、起業家が提案文書を作成し、ビジネスピッチングセッションに進む起業家を選ぶための審査プロセス実施を支援する。

ヤンチェン・ツォゲルRMA副総裁は、BCCIが同プラットフォームで考えを売り込んだ他の4人の起業家のためにも出資者を探し続けることになるだろうと述べた。また、これら関係機関は、ジャブ・チョールの制度化に今後取り組むことになると付け加えた。 「私たちはパイロットプロジェクトとしてジャブ・チョールを始めました。今後、私たちはこれをよりシステマチックに進めることができるのは誰なのかを確認するため、さまざまなパートナーと協議せねばならないでしょう。」

関係機関はまた、将来的にクラウドファンディングプラットフォームを考え出すために王立証券取引所と協力する予定だという。「私たちは寄付、報奨金、そして出資等の可能性を検討しています。クラウドファンディングの利点はリスクの分散であり、多くの人が参加できることです」と副総裁は付け加えた。

◇◇◇◇

う~ん、何ていうのかな。「ジャブ・チョール」って、ビジネスアイデアと出資者の公開マッチングプラットフォームなのかなと思っていた。ちょうど、日本で昔吉田栄作が司会をやってたテレビ番組『マネーの虎』みたいな。結構資金を持っている会社経営者から、ピッチしたアイデアどころか提案者の人間性自体をボロクソにけなされてたのだけがなぜか記憶に残っているあの作品だ。

僕は実際にこのジャブ・チョールの第1回マッチングが行われた12月24日にはティンプーにいなかったので、どんな雰囲気で開催されたのかはわからないが、多分、『マネーの虎』的な厳しい発言は投資家からは出なかったんだろうなと想像する。ちょっと厳しいことを言われたら、簡単に諦めちゃう企業家がいるから。

ここでピッチした5人のうち、少なくとも2人はスタートアップではない。ブータンではそこそこ名の知れた若手企業家である。出資者を求めるというやり方自体はまあいいのかもしれないが、顔ぶれを見ちゃうと、なんだかエスタブリッシュメントにさらにお金が流れる仕組みなのかと戸惑ってしまう。ハウジング・ドット・BTなんて、そもそもティンプー・テックパークに入居している企業じゃないですか。そして、初の出資者というのも、看板はヤルケ・グループになっているけど、もう1つの肩書はBCCI会頭じゃないですかと…。ハウジング・ドット・BTのようなエスタブリッシュメントにまでこんな手厚く支援をやっちゃう仕組みってどうなんだろうか。かえってこれからのスタートアップを委縮させちゃう結果にはならないだろうか。

ハウジング・ドット・BTぐらいの有名な企業なら、こういう小口出資者を私募するやり方ではなく、王立証券取引所の店頭株式公開のような形をなんで取らないのかなというのが素朴な疑問であった。勿論、店頭公開株のような制度が現時点ではないというのも事実なのだが。

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