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『ソウルフード探訪』 [読書日記]

ソウルフード探訪: 東京で見つけた異国の味

ソウルフード探訪: 東京で見つけた異国の味

  • 作者: 中川 明紀
  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 2018/05/25
  • メディア: 単行本

内容紹介
インド人が食べる「味噌汁」って?モンゴル人の力の源とは?B級グルメから母の味まで、世界の食をめぐるユーモアあふれるエッセイ。

世界各国の人々のソウルフードは何かを訊き、それを東京で食してみようという食レポ。どこかの雑誌で連載されていたものを1冊にまとめた本らしい。そのソウルフードをどこに行ったら食べられるか、レストラン名も詳らかにされている。

僕がこれまでに駐在した南アジア3ヵ国のソウルフードはいずれも紹介されている。ブータンが「エマダツィ」だというのは衆目の一致するところだろう。そして、それが食べられる東京のレストランといったら、代々木上原の「ガテモタブン」がパッと出てくる。著者であるレポーターがガテモタブンに一緒に連れて行ってもらったというブータン人の女性、僕の知り合いであった。そこでエマダツィを食べながら繰り広げられた会話にはデジャブ感もあったが、肩の力を抜いて気楽に読める。

インドは「ダル」だそうだ。え?それはどうかな~。南インドに行ったら「ドサ」と「サンバル」なんじゃないのか?ハイデラバードだったら「ビリヤニ」なのでは?インドのような大国を1回だけの紹介でまとめるのはちょっと乱暴だなと思ったが、同様のことは米国にもいえて、「マカロニチーズ」と言われちゃうと、通算4年住んでて一度もマカロニチーズを食べたことのない僕には肩透かしを食らった感じがすごくする。ルイジアナ州南部だったら、どれとは言わないが「ケイジャン料理」なんじゃないのかと思う。テキサスなら「レッドビーンズ」とか。話をインドに戻せば、紹介されていたのは西葛西のインドタウン。最近妻が西葛西までインド料理を食べに行ったらしいので、ちょっと羨ましい。

ただ、インドで「ダル」を出しておいて、ネパールはというと、やっぱり「ダルバート&タルカリ」だった。まあそうだよなと思うし、この10年ほどの間に激増した日本のインド料理店の多くは、蓋を開けてみれば多くはネパール人が経営していたりするので、ダルはたいていのお店で食べられる。だからというわけじゃないだろうが、ネパール料理についてはレストラン名は明記されていない。阿佐ヶ谷のネパール人学校の校長先生宅(記憶が正しければ)でいただいたという、本当にホームメイドのダルバートとタルカリだったようで。追体験は難しいが、食べたければ由緒正しくない新興のインド料理店に行ってみるとよい。

こうしてソウルフードを調べるのは面白いけど、なんで中南米産のジャガイモやトウガラシがネパール、ブータンに入って来て、それがソウルフード化したのか、それについては疑問は抱かれたようだが、著者はそこの部分まで掘り下げてリサーチはされていない。あくまでも想像。言い方は失礼だが、原稿の期限が決まっている連載のレポートというのがよくわかる。

良くも悪くも、気楽に読める本。ただ、自分が今まで関係したことがないような国はすっ飛ばすことになる。
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